2の十二、~9/27
3か月ぶりのCTは、特段の異常なし。が腫瘍マーカーの数値が一つ、大きく上がっている。
経過観察、現状の治療維持。分かっていたことだ。CTで明らかな病状悪化が見られない限り、選択肢はそれしかない。現在の抗癌剤が効かなくなったら、別の薬を試す。歯止めが効かなければ、緩和ケアに移行する。
町では秋の祭り。町会でも神輿や山車、子ども広場などが催される。長時間の参加はできないが、水ヨーヨー釣りのヨーヨーを50個ほど作ってきた。子どもの為のイベントに参加できるのは嬉しい。
けれども世界はそれほど優しくない。自然災害で能登が、戦争によりキーウやガザが。いや、世界中で不穏な空気は濃くなり、温暖化による異常気象は頻発し、地震も予測されている国土は原発だらけ。
今日、町で笑っている子供たちの迎える明日は、決して明るいと保証してあげられるものではない。そしてその責任は、今を大人として防がなかった自分にもあるのだ。
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CTに心の影は 映るまい
マーカー数値 上がっていると
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子どもらが 釣るヨーヨーを
作りつつ
祭りの準備 心も膨らむ
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能登思い
キーウを思い
ガザ思う
病の前に 尽くせていない
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病得て ようやく気付く
恵まれた 60年を
貪ってきた
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今はただ 願う事しか
出来なくて
生きてください
私も生きる
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そしてまた 抗癌剤と 3日間
これを不幸と 思うな 生きろ