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十三、~1/9

●重粒子線治療を終える。結果はまだ分からない。が、とにかく新年を自宅で迎えることができ、八月に覚悟した事態よりは断然、マシな状況。それだけ、生への執着が強く甦るのも仕方がないこと。

一方で覚悟する猶予も与えぬ天災。そこにせめてもの支援をと意思表示することは、命があれば指一本で果たせる。新年から再開した抗癌剤治療は、思いのほか強い副作用で、身体は思うに任せない。

鬼の歌は、体験描写なのだけれど…、夢と思っていただくしかないだろうな。




百八の 煩悩凌ぐ 大煩悩

膵癌抱え まだ死にたくない 


************



年を越す 

ただそれだけが

有難く 尊いことと 

癌が教える


************



初詣

祈る

来年 再訪し

もう一年と 強請れる自分


************



生きてくれ

俺も生きる と

義援金

病の指でも

為せることあり


************



腹腔に とぐろを巻いた 竜がいる

命を守り 削る 抗癌剤


************



真夜中に

一本角の 鬼が来て

何か囁き 帰っていった



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