表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/48

ドキドキします

 夕食後、湯浴みを終えると、ウィルの部屋との続き扉から彼がやってきました。

 さっきのキスのせいで、まともに顔が見れません!


 ウィルは気にしていないのか、当たり前のように私の腰を抱き、私をソファに誘導します。その優雅な仕草にもドキドキしてしまいました。

 腰かけると私の髪を撫で、また優しく唇を重ね、柔らかい表情で私を見ています。


 婚約式を挙げてから、ウィルとこんなにゆっくり過ごすのは初めてで、何より男性とこんなに密着するのも、キスだって初めてのことで、私は展開の速さについていけていません!

 ワインレッドの瞳が細められ、至近距離で見つめられると、息が出来なくなりそうです。


「ローズ、明日の予定は?」

「明日は、お休みです……。ウィルがお帰りになる予定の日だったので、一日準備するつもりで……」

「だったら明日は私のために使ってくれ。二人でどこかに出掛けよう」

「良いのですか? お疲れなのでは?」

「隊が戻ってくるのは明日の夜の予定だ。それまでは自由時間だろう。ローズと出掛けたい」

「まぁ……! 嬉しい!」


 ウィルと二人でお出掛けだなんて、婚約指輪の為に転移した時以来のことです。何より、ウィルが明日も側に居てくださることが、とても嬉しく感じていました。


 早速ウキウキする私に、ウィルがまたチュっとキスをしました。


「!」

「今夜は……君の嫌がることはしないと誓う。だが、同じベッドで眠りたい」

「……はい……」


 今日こそは胸の傷痕をご覧になるのかもしれません。その後はもしかしたら、婚約破棄が待っているのかも──。


 だけどそれよりも、ウィルと離れたくない気持ちが強く、私は一緒に眠ることを了承しました。


 緊張しながら、ウィルとベッドに入ります。ウィルは穏やかに微笑みながら、私を優しく抱き締めました。そして、噛み締めるようにこう言ったのです。


「……やっと、ローズに会えた……」

「ウィル……」


 きっとお仕事が大変だったのでしょう。もしかしたら、人恋しかったのかも。だからこうして一緒に寝ようと言い出したのかもしれませんね。

 そう一人で納得しつつも、ウィルの厚い胸板や至近距離で見えるセクシーな喉仏、何より自分のものとは違う、男らしい良い香りにクラクラしていました。


「キスはしてもいいだろうか?」

「え?」

「ローズが良い香りだから、キスがしたくなった」


 そうして本当に、キスを繰り返すだけで、他は何もしないまま、胸の傷さえ確認せずに、私たちは同じベッドで眠りについたのでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ