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緊張の再会です

毎日投稿します!時間は決めていませんが、毎日頑張ります!よろしくお願いします!

 馬車の音が聞こえ、私たち家族は公爵様がお見えになるのを玄関で待ち構えています。


「そんなガチガチに緊張しなくても……」


お兄様が呆れたように言ってきましたが、それどころではありません! 私の心臓が先ほどからものすごい音を立てて鳴っています。


「お兄様は普段からお会いされてるんでしょうけれど、わたくしは五年ぶりなんです! 緊張くらいします!」


お兄様も公爵様も王宮でお仕事をしています。魔法学園も同級生でしたし仲良しですし普段からたくさん会えるんでしょうね! うらやま……いえ、なんでもありませんわ。

 私は五年前に魔法学園でチラッとお見かけしたくらいで、ぜんっぜんお会い出来てなかったんですからね? 緊張くらいします!


「まぁ、ローズったら。ウィリアム様が来てくださるのがそんなにうれしいのね〜」

「緊張するローズも可愛いよ。あんまり可愛いから公爵様に見初められるんじゃないか~? はっはっは」

「!!! お、おおお、おとうさま!」


 私がお父様の発言に慌てふためくのも全く気にせず、お父様は「ダリア、君の美しさには負けるけれどね」とお母様をサッとフォローしています。娘とはいえ、他の女性を褒めたので、サクッと妻に気遣いをするあたり、お父様はお母様にべた惚れですね。


「まあ貴方ったら!」


 お父様とお母様の仲は大変良好です。公爵様が今にもこちらへいらっしゃるというのに、見つめあってお二人の世界に入り浸っておいでです。

 ちなみに私たち兄妹はこのようなイチャイチャタイムが始まると、スッと空気のようになる技を身に着けております。



「公爵様のご到着でございます」


執事のミハエルが玄関を開け、私たちは家族総出で公爵様をお迎えしました。


扉が開けられ、外のまばゆい光に包まれて登場したのは、恐ろしく整ったお顔の殿方。


 短く整えられた濃紺の髪、切れ長のワインレッドの瞳。背はレオンお兄様よりも高く、鍛えられた体躯には上質なダークブルーのコート。そこには金糸の華やかな刺繍が施してあり、ウィリアム様の美しさをより際立たせています。

 久しぶりにお会いする公爵様は、とてもとてもとっても素敵な男性になっていました!


「いらっしゃいませ、公爵様」

「お久しぶりです。アークライト伯爵、伯爵夫人」


まずはお父様とお母様がご挨拶をしております。緊張で震えていたけれど、予想を遥かに超える美しい公爵様のお姿で吹き飛びました。なんだか新種のお花のようです……!


「久しぶり、ローズ」


  私に微笑んでくださいました。「あ、あの……お久しぶり、です」と、なんとかお返事しましたが、お兄様が「俺には挨拶ないのかよ!」と突っ込んでかき消されてしまいました。


お茶会は自慢のローズガーデンで開くことに。やっぱり緊張してお茶もお菓子も喉を通りません!

 時々私の方を見ては、目が合うとニコリと微笑んでくださる公爵様。目が合う度、私の心臓が急停止してる気がするのですが……!


そうして少し時間が過ぎた頃、突然公爵様がお父様に向かって話しかけました。


「アークライト伯爵、よろしければローズと二人で話をさせていただいても?」

「ええ!?」


 二人? お兄様と三人じゃなくて? どうして私と二人きりなのかしら!?

 緊張しすぎて上手に話せる気がしないのですが! お父様! お願い断って!!


私の必死の心の嘆願を、肯定するよう願っていると勘違いしたお父様は、私に向かって力強く笑顔で頷くと、「公爵様、娘をよろしくお願いします。では私たちは家の中でお茶を飲むことにしようか」とお母様、お兄様を伴って席を立ってしまいました。


 ローズ・アークライト、ピンチを迎えております。


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