磯〇~
「なんか面白いことないかなー」
よくある暇な大学生の言葉である。
俺こと青葉聡は暇を持て余していた。
面白いことが大好きだが、あまり自分から動かない質である。
先日は嫌がる友人Aを無理やり仮装させ町へ繰り出した。
友人Aの仮装が不謹慎すぎたので、友人Aが警察に連行され俺自身は逃げ帰ってきた。
友人Aこと柳田勝が話しかけてきた。
「お前シャレにならないよ。何故帰る?」
「お勤めご苦労様です!娑婆の空気はいかがですか!」
「やめて?マジで止めて?警察署の前はシャレにならないよ?」
「大丈夫!留置所前ではない!」
「ふざけんな!みんな見てんだろうが!!シャレになってないんだよ!!!」
「どうした?大声出して?更年期障害か?かわいそうに。」
「会話!!!会話になってない!!!」
「?情緒不安定ってことは・・・!」
「なにかを察した顔すんな!!!」
「どうした?怒りすぎじゃね?病院か?」
「そっちに持ってくな!会話しろ!」
「せっかく迎えに来たのに・・・そうヤンやヤンや言われたら凹むんですけど」
「置いて帰ったくせに何言ってんだ!!」
「二人より一人ってね・・・。お前が言ってくれたから」
「言ってねーよ!!勝手に囮に使って逃げただけじゃねーか!!!」
「お勤めご苦労様です!娑婆の空気はいかがですか!」
「ループすんな!!意味わからないだろ!」
「いやあ、悪い悪い。悪いと思っているからいい話を持ってきたんだ。」
「・・・伝わらねえー。悪いと思っている心が伝わらねー。さらに、いらん話にしか聞こえねー」
「思ってないからね」
「思えよ!!少しは思えよ!!!明らかにお前自ら施したクオリティー高すぎな仮装が原因なんだから!!!」
「なんでもない日に激高クオリティーのJOKER歩いていたらね~。さらに小道具として刃物系隠し持たせたし。」
「確信犯だったよ!!!やっぱり!!!あれが一番びっくりだわ!!!」
「さて、そんな柳田君にいいニュースと悪いニュースがあります。どちらから聞きますか?」
「無理やりそっちに会話持ってくのか・・・。クソが!悪いニュースで!」
「では、いいニュースから。地元新聞に不審者として写真が載りましたー。やったね!」
「よくねーよ!悪いニュースだわ!」
「仮装が完璧なので誰かはわからないよ?」
「クソが!確かに、微妙にいいニュースだったわ!」
「次に悪いニュースを。一連の仮装から捕まるまでの動画がアップされました~。世の中ひどい奴がいたものだ。」
「お前じゃねーか!!!せっかくのいいニュースを全力で潰しにかかってんじゃねえ!!」
「とっても楽しかったです。」
「いじめじゃねーか!」
「何言ってんだ?一緒にやっただろ?」
「置いて行かれたがな!」
「次のいいニュースです。今日午後6時ごろ柳田君の意中の人から伝言を貰いました」
「え・・・?!何急に?いいニュースで?来るの?そんな話題?・・・え?」
「体を張ったパフォーマンス最高です。」
「・・・・リアクションに困る伝言ありがとう。」
「byにゃんこ大先生尊敬します。」
「誰だよ!いや名前からしてお前が動画上げたSNSのコメントだな!!意中の人って話は!!」
「いや、お前好意もたれたらそれが運命ってよく言ってたから」
「ぜってーなんかの歌の歌詞!!!俺自身言ってない言葉だ!!!ふざけんな!!」
「磯〇~、遊ぼうぜ~」
「来るな!ばか!」
そんなこんなで二人で深海魚釣りに沼津港まで行った。