チートは読むには楽だが
チートというのは小説家になろうの異世界やファンタジーものにおいてテンプレートと言われるものの一種で主人公が持つと読むのに非常にスムーズになるものだ。
ピンチになるたび強い特殊能力が発動して敵を倒してしまうのだから話がサクサク進むのも当然だ。だが書く方としてはどうだろう。そんなことをすれば話が簡単に終わってしまう、話の展開が早すぎるのだ。
最初の内は敵も弱くていいだろう。だが話がある程度進むと強い敵を出したくなるのだ。毎回同じような敵と戦っていてはテンプレートどころかワンパターンと化してしまう。それはつまらない、まったくもってつまらない。
悪の組織というのは下っ端怪人から幹部、首領までいる。その段階が上がるごとに強さのレベルも当然上がるし主人公が熟練の戦士でない限り簡単に強くなるはずないので苦戦するはずである。
最初は平坦な道を行っていたが徐々に山になっていくという具合だ。ただ山もずっと登ってると疲れるのでまた途中で谷を作って楽な敵も用意しそうだが。
もう一つ言うとただ敵を倒すだけではなくドラマを付けたいというところだ。魔王軍の一人が街で悪さをしてるとしよう。彼は街に常にいるわけではなく外れの塔にいる。主人公はそこを訪れた際街の異変に徐々に気づき情報収集、魔王軍を退治するというわけだ。魔王軍がいるのはダンジョンなのでそこでのトラップや雑魚敵との戦いもあると盛り上がるだろう。
このように、敵の起こした事件に主人公達が入り解決するまでに様々な出来事があるので一つの話でも終わるのにかなりの時間がかかるのだ。ただチートを入れればいいというわけではない。物語自体の盛り上がりが欲しいのだ。