初めての…
あの二人の件から一日がたち
「そういえば俺達…付き合ってるんだよね?」
俺はベッドに寝転がりながらリンゴを剥く人影に訪ねる。
「そうですよぉー。そろそろこの繰り返しもやめましょうよ~。はずかしぃです!」
その声の主はリンゴをさらにのせ現れた。ちなみに先程の質問は五回目であった。
「もぅ…いつのまに私の春樹さんはおじいちゃんになっちゃったんですか?ほら…あーん。」
とリンゴをフォークに指し口もとへ運んでくる。それを食べつつ
「だってさぁ…ずっと病院にいるから実感がわかなくてさ…。まぁ俺の自業自得だけども!」
とジタバタとしてみる。たまには子供っぽくしてもバチなんてあたらないよね!その行動をみた美紀は…
「…むぅ。いってはならぬことをいってしまいましたね…春樹さん!その場になおれなのです!!」
とっさのことで俺はついつい姿勢よく座ってしまう。そんな俺を優しく美紀は抱きしめてくれた。
「えっと…
これはなんのつもりでしょうか?」
俺は戸惑いながら聞いてみると
「春樹さんが実感がないとか言いましたので実感が沸くように充電をさせてあげようかなと!誉めてくれてもいいんですよ!」
と可愛らしい答えが帰ってくる。なんというか…花の匂いに似たようなものを感じてしまっているがどうにか理性を働かせる。
「充電ごちそーさん!!もう大丈夫!」
と引き離そうとすると…顔を真っ赤にした美姫が
「だーめ…。離してあげませんよーっだ!」
と首の後ろに手を回しがっちりとポジションをとる。……さすがにもう我慢できないな!
「…えっと美姫。ちょっとお話ししよう。」
「え?な、なんですか。そんなしんみりと。」
「退院したらとりあえずデートしよう。俺はもっと君のこと知りたい。」
その言葉を聞いて頷いた美姫はさらに、顔を赤く染め今にも卒倒しそうだ。そしてここでたたみかけにいく。
「でね…今の状況さ…あまり誘惑されちゃうと我慢できなくなっちゃうよ?いいの?」
耳元で囁くと
「大丈夫です!そのために…じゃなかった!覚悟してます。」
…よし…計画犯だな。覚悟しとけよ!
「ちょっと美姫ちゃん♪目を閉じて」
あくまで上機嫌に、あくまで笑顔でする。
言われるがまま目を閉じた美姫に俺はあることをしようと少しずつ少しずつと近づけていく。そして全力でデコへとデコピンをかましたのであった。何があったかまったく理解できずデコをおさえてる。そのすきにと俺は頬へ唇を押し当てた。
「ふぇ!?い、今するんですか!?ずるいです!!…むぅぅ!!」
とされた本人はむくれてしまった。だがそれは次第ににやけがおに変わっていき…俺の耳元へ口を近づけ
「次は…ファーストキスもらってくださいね♪」
と爆弾を投下してきた。俺はその言葉を、一気に熱が上がり倒れこんだ。ちなみにそのあとのことはまったく覚えていない。次の日なぜか首にカットバンが貼られていたこと以外なにも変わったことはないのであった。




