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傷心者の行く末  作者: 伏見ソラ
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渾身の一撃

俺は…かつて大切な人に裏切られすべてを失った場所にたどり着いた。つくとすぐに気がつく。…あいつの声と見知らぬ男の声が話し合っている。でもいくら聞いていても俺からすれば薄気味悪いことでしかない。…でもするしかない。

たった一度でいい…これ以上耐えれなくなってもかまわない。だからいいよな…。俺はその…声がする方に向かい…二人にめがけて精一杯の強がりで声をかけた。


「なにをしているんだ。」


-----

私は、なんでこんな人をすきになってしまったかはいまでもわからない。でもこの人じゃないといけないなにかがあったのかもしれない…。だから


「死にたいなんて言わないでよ。そんなことされたら私もついていっちゃうよ。」


「それはないね。だって君は彼のことがほんとは好きなんだろう?帰りたいんだろう。信用なんてできないよ。」


そんな彼の言葉と同時に手がのびてくる。そして静かに首に添えられたその手に私は締めつけられていく。苦しい…。裏切ってまであなたをすきになってしまったのに。…どうしてこうなっちゃうのかな…。いつもは優しい彼だが不安定になるといつもこうである。だんだんと薄れていく意識の中で誰かが近くに来ていることに気がついた。…なんであの人がこんなところに…。やめて…。これ以上はやめて…。心の中で届きもしない悲鳴が乱舞する。だがその人は歩みを止めない。

あぁ…。そういう人だったよね…。ごめんね…こんなところまで…。そこまで考えたところで私の意識は消えていった…。



--

声をかけた俺は見ていた…。見たくはなかった。…大切だった人がボロボロになっていくととなんて。…やっと声に気がついた男が俺を見る。


「…そうか君が…この子の…。初めまして僕は久山直輝。貴方から幸せを奪ってその彼女すら幸せにできないダメ人間です。」


あいつの首を締めてた手を離しその男はいう。…こいつ今なにをしてた?…あいつのくびをしめてた?…こいつ…こいつがいたから…俺はあいつは…。自分でも驚くくらいの黒い感情が渦巻き…そして限界に達してしまったようだ。たった一度だけ…最後に俺に守らせてくれよ。これで最後だ…。だから俺はその男に走りより…


「…たった一度だけだ。俺は完全に怒ったぞ。だからよく聞け…ざれ言を考えて死にたいなど口にするぐらいなら…奪った女ぐらい…自分の手で幸せにしてみせやがれぇ!!!!」


渾身の拳を男の顔面に食らわせてしまうのであった。

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