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謎の解決に大切なのは、それまでの過程

 さて、ここまでトリックを作り謎を組み上げ、伏線=ヒントを散りばめることについて話してきました。


 ミステリとは、謎が解かれる話。つまり、読者が分からなかったことが分かる話です。それこそが謎の解決。


 じゃあ、どうやって謎を解決させるのか!


 ここは、正直ご自由にどうぞとしか言いようがないです。


 強いて言うなら、トリックが解明されて謎が解かれていけば「伏線=ヒント=謎」は伏線として自動的に回収されますが、「伏線=ヒント」のタイプの伏線は、必ずしも自動的に回収されるわけではありません。ので、分かりにくい伏線があったらちゃんと読者に解決の時に提示してあげるべきでしょう。


 ともかく、解決にはパターンが無数に作れると思うので、ここの方法論はあまりよく分かりません。謎の方をしっかり組んでいれば、あとはヒントをちゃんと使って謎を丁寧に解いていけばそこまで変なことにはならないんじゃないでしょうか。


 別に謎を解く順番もないし(メイン→サブもサブ→メインもありだと思います)どういう風に解決の場面、つまり謎が解かれていく場面を演出するかはその人次第です。ぶん投げるみたいで申し訳ないですが。


 というか、実際に大事なのは、解決よりもそこに至る過程です。


 ミステリは、単なるクイズではありません。物語です。


 なので、


 謎発生→ヒント発見→解決


 という単純な構造ではいけません。

 

 別に謎をいくつも段階的に作れとか、ヒント発見とサブの謎が交互に来るようにしろとか、そんなテクニカルなことを言っているのでもありません。まあ、そうした方がいいとは思いますけど。


 もっと基本的なことです。


 つまり、起承転結があり、キャラクターがそれぞれ動き、ドラマがあるべきだということです。 要するに他のジャンルの物語と同じです。


 つまりちゃんとした物語を作って、その中にきちんと謎の発生やヒントの発見を組み込むのが大切なのです。謎やヒントが、ちゃんとドラマの中で浮いたり孤立していない、ちゃんと生きていることが必要なのです。


 謎が発生した時にキャラクター達が自然に動き、そしてそこからの流れでいくつもヒント=伏線が発見され、また新たなる謎が発生する。そういう風に解決の直前までちゃんと作れたら、実は解決はそう悩む必要はありません。

 物語の流れ上、解決せざるを得ないからです。ヒントや謎の発生が止まるまでドラマが進んだら、話の自然な流れとしてもう解決の話に流れるしかなくなります。


 要するに、考えていた謎の数々やヒントをちゃんとドラマの一部として登場させて、そして全部登場させ尽くしたら、後は話を流れのままに進めていけば勝手に解決します。


 もちろん、それが一番いい解決の仕方かどうかは分かりませんから、「ここで主人公以外の推理パートを入れよう」とか「謎が解かれる順序はこうした方がいいか」と改造する余地はあります。

 ただ、解決への基本的な構造、プロットのようなものは、謎とヒントを物語的に配置できているなら、後はその物語の自然な流れにゆだねてできるものが結構信頼できると思います。


「どうやって解決に持っていくか」とか「どのタイミングで解決編に入るか」とか「どんな形の解決にしようか」とかは、まずは物語に任せてみるのはいかがでしょうか。もちろん、ちゃんとそこまで物語を書けているというのが前提ですが。





 はい、というわけで一応解決まで終わりました。

 基本的なことばかりですが。


 ミステリ、という広いくくりで自分が言えるのはこれくらいかなあ、と。

 後はよく分かっていません。

 ということで終わりです。


 ミステリのど真ん中といえば、「推理小説」だと思います。

 また推理小説というジャンルについては、いくつか自分なりの考えがあるので、次は「推理小説編」に進もうかと思っています。

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