サスペンスミステリとは何かを決めます
ミステリって何だっけ、というのはこの書き方の最初の方に勝手に決めました。
「過去について読者に分からないことが存在し、それが解き明かされる話」
これでしたね、これ。
んじゃあ、これを踏まえて、サスペンスミステリの定義はどうなるのかなと考えたところで、まずはサスペンス要素について考えなければなりません。
サスペンス要素って、何度も言いますがハラハラドキドキです。が、もうちょっと別の言い方ないのかって話ですな。頭良さげに言い換えると、「緊張、興奮させる」のがサスペンス要素でしょうか。
そう考えると、いわゆるサスペンスがミステリと被る理由も何となくわかりますね。人が一番緊張したり興奮したりするのって、個人差はあると思いますけど現実的な恐怖とか不安、怒りとかだと思うんですよ。生理的に緊張したり興奮したりするから。だから、現実的な事件を取り扱ったものがサスペンスの代表みたいな形になるんじゃないですかね。
となると、定義的にサスペンス要素を持っているわけではない理由が一つ分かります。
「過去について読者に分からないことが存在し、それが解き明かされる話」が、イコール読者を緊張したり興奮させたりするとは限らないからです。
例1.
文献にあった何百年前の不可解な殺人事件を調べる。
これはミステリとしてはありです。が、その事件を調べている間に、今の事件とリンクしたりとか妨害されたりとか全くなしで、単に超昔の事件を調べて推理して解決することに、緊張や興奮があるでしょうか? まあ、ずっと謎だったことが明らかになるという種類の興奮はあるかもしれませんが、強烈で生理的な興奮、緊張とは程遠い気がします。
生理的で強烈な興奮、緊張はどのように起きるか。恐怖や緊張、怒りについては、これはおそらく「過去」のものよりも「今」のものの方が強烈なはずです。不安や緊張については、厳密には「今」というより「未来」に属するんでしょうが、それもまたより近い未来、「今」に近ければ近いほど大きく強烈になるはずです。
例2.
殺人事件を調査。同じ犯人によるものと思われる事件が更に続発。早く犯人を突き止めなければ、次々に犠牲者が出る!
こうなると、結構サスペンス要素が増すわけです。緊張と不安、そして次の犠牲者が出る前にというタイムリミットの設定でハラハラドキドキするわけです。
更に直接的な不安、緊張、恐怖を味わうものとしては、次のようなものがあります。
例3.
嵐の孤島に閉じ込められ、連続殺人が。次々に人が死んでいく。次に殺されるのは、自分かもしれない。
早く事件を解決して手を打たなければ、主人公(広い意味でイコール読者)が殺されてしまう、という状況です。
自分の身の危険というのは直接的に恐怖、緊張するものですので、一番強烈ですね。
ということで、まずサスペンスミステリの大前提として、「現在、あるいは近い未来の危機によって読者を緊張、興奮させる」というものが王道になると定義します。あくまで王道であって他にもあるでしょうけど、この「書き方」はあくまで初心者、素人用なので基本、王道を行きます。
ミステリが過去に属する謎を解く、という形式であるならば、現在やそれに近い未来に属する興奮、緊張の要素をどうやって入れればいいんでしょう。
今までの例に答えはありますね。過去の謎と現在、近い未来の危機がリンクするというのが一番分かり易い形でしょう。基本形、分かり易い形が正義です。まずはそれをするのです。それで慣れるのです。
まとめます。
過去に属する謎を解くことによって、現在迫っている危機についても解決することができる。これがサスペンスミステリであり、迫っている危機によって読者を緊張、興奮させるものです。
これを前提にして、以降、具体的な書き方を色々と考えてみます。




