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真実の涙  作者: 千夏
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12月24日

毎年千影はその日を楽しみにしていた。

メリークリスマス。おめでとう。

自然と笑みがこぼれてくる。

幸せだった。

それが当たり前だと思っていた。

こんな日がくるなんて千影は思ってもいなかった。

苦しい日早くおわればいいのに。

平日だったのが何より。

由香里と今日はでかけられないわ。千影はそうつぶやいた。


今年の千影のクリスマスの過ごし方。

喜べば悲しみが大きくなるので喜ばない。

クリスマスおめでとうとはいわない。

ケーキいらない。

千影は心でそう思った。


慎二は今年はおとなしくしていた。。

去年こっそり昼寝をしているふりをしてでていった。

由香里とすごく楽しかった。

帰ってくると泣きながら千影にケーキをぶつけられたのだ。

誕生日の日も全く同じであった。

慎二は千影がどんなに悲しい思いをしていたかちっともわかっていなかった。

どんな思いでケーキをみていたか。

待ってる間どんなに辛かったか。


夜慎二が聞いた。

「ケーキはかあるんか?」(慎二)

「ない。」(千影)

「買ってくる、散歩にいってくる。」(慎二)

「いらない。散歩にいくならなんで携帯もっていくの?おいてったら?」(千影)

「なんかあったら必要やろ?」(慎二)

あきらかに由香里に電話をかけにいくのであった。

「じゃあケーキ買ってくる」といいながら慎二は財布をもちだした。

「いらない。公衆電話にお金がいるの?」(千影)

「あほか?」慎二。

そういってあきれて手ぶらで散歩にでかけた。


千影はお昼にクリスマスの鳥を買いに町へでかけていった。

みんな幸せそうだった。

商品を買うと店員 みんなでメリークリスマスといってくれた。

楽しそうだった。

涙がでそうだった。

世の中には ケーキがあふれ幸せそうな人が買い求めていた。

千影はケーキをみると憎しみがわいてきて投げつけたくなった。

見ない様にしていた。


千影はなぜこんな風に家族が崩壊したかわかったのだ。

慎二が元に戻ろうと感じたことがあったがなぜか許せなかった。

あのまま何もなかったように笑えない。

ここまでひどい事をしておきながら昔の状態に戻れない。

それは誠意が感じられなかった。

表面上もとに戻ろうとしても芯は違う。

だから信じられなかった。

嘘ばかりいって真実をいわないからだ。

真実を千影にぶつけて謝れば信じるけど      

慎二は真実は隠したまま嘘で固めていたから千影は納得いかなかったのだ。


“家族とは本音で話をぶつけ合い話あい解決していくものである。”


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