12/109
前の日
「奥さんと旅行行くのですか?」(由香里)
「シンガポール!いいですね。楽しんできてくださいね。でも心配だわ。」
由香里は可愛くすねるように言った。
「大丈夫。何にもないから」(慎二)
「シングルベッド2つにするから」(慎二)
千影には考えられないような会話であった。
これほど千影を馬鹿にした会話はないであろう。
これまで千影は慎二につくしてきたのに
役にたたないようになるとじゃまもの扱いするのであった。
そりゃ由香里と千影を比べれば親と子である。
由香里はバリバリ仕事はできる。
若いから当たり前である。
でも人間てそんなものなの?
必要なければ簡単に切り捨てていくもの?




