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記憶ー小学四年生Ⅲー

いつしか私は外で遊ぶのを拒み、本を読むという暗い少女になっていた。


それと同時に、今まで仲の良かった人達とも上手くやっていけなくなった。


遊ぼう、と話し掛けてくれる友達に、ごめん…今、本読んでるから。


と言うのは容易に出来たが、

心は罪悪感で一杯になる。


折角誘ってくれたのに、

本なんて何時でも読めるのに…と。


家に帰り反省する際、

冷はいつも隣にいた。


いつでもひんやりしている冷をおでこに乗っけて頭を冷ます。


…………。


脳裏に浮かぶのは、私が元気で明るかったあの時。


皆と上手くやっていっていたあの瞬間。


それが今は…



マイナスにばかり考えてしまう私、徐々に私の熱を吸収し暖かくなっていく冷。


不安と不安と不安…


不安だけで構成された脳は次第に自分を狂わせる。


“私が居なくなれば…”


自殺について、真剣に考えたのはこれが初めてだった。


今までに死にたいなんて一度も思った事がなかったのだから。


車の通りの多い道路に身を任せ…


マンションや校舎などの屋上から…


等々、方法が次々に浮かんでくる。


しかし、私はそれを実行しなかった。


冷が気にかかったのである。


私が死んだら冷は…?


棺の中で一緒に燃やされてしまうかも知れない。


もう、汚いからと捨てられてしまうかも知れない。


私以外は冷に価値があると思ってないのだから、どう処理されるか等目に見えている。


私のせいで冷までー…


そう考えると、冷を置いて死ぬなど考えられなくなった。



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