記憶ー小学四年生ー
意外と楽しかった三年生が終わり、四年生になった。
転入してきたばかりで、学校内の友達といえば、三年生の時にクラスになった人達だった。
四年生のクラスは、ほとんどが知らない人で構成されており、仲の良い人は居なかった。
そのせいか、三年の時は明るかった性格が一変し、ずっと本を読んでいるような、暗い子になった。
昼休み、クラスメイトに誘われても一緒に遊ぶ気にはなれず、一人で本を読んだ。
それがいけなかったのだろう。
私はいつしか嫌われ者になっていた。
遠足の班分けではいつも一人残り、給食では皆と机を離して食べた。
私には苦痛だった。
命を捨てそうにもなった。
私が居なくても何も変わらないし元に戻るだけだと悲観していた。
帰り道も一人で帰った。
その日も一人で帰っていた。
すると急に誰かに話掛けられたのだ。
「家が同じ方向だよね。一緒に帰らない?」
自分から話かけられない私としてはとても嬉しかった。
その後も、一緒に帰っているうちに、私とその子が似たような境遇だと分かった。
でもその子は私と対照的にとても明るく、人気者だった。
その子と私は相反する二人だったが、それが良かったのだろう
とても仲良くなった。
そのうちに私の性格は明るくなっていき、五年生になる頃には完全に元に戻っていたのだ。
いつの間にか、命を捨てよう等と考えなくなっていた。
その子は“命の恩人”であり“親友”になったのだ。




