アニー孤児院
中世の田舎の田園風景。レンガ作りの平屋。牛舎に牛が2頭飼育されている。
塀の外で畑仕事をしている一人の女性と数人の子供達。
4才くらいの男の子が何かに気がつき空を指差す。
「アニー、あれな~に?」
アニーと呼ばれた女性はブラウンの髪を束ねた上に白い頭巾を被っており
農婦のような格好である。身長は160センチ。
痩せ型で年齢は20代後半だろうか。
空には白い大きな折鶴が気球のように浮かんでおり、ゆっくりと降りてくる。
折鶴は着地すると透明になって消えてしまい、中からモモのすけ一行と
3人の子供達が現れた。
「アニー、この子達を頼めるかい?」
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平屋の中。10畳くらいはある部屋には
木で出来た簡素なテーブルと椅子が5~6脚置いてある。
モモのすけは30センチくらいの薄汚れた白い巾着をテーブルの上にドンと置いた。
置いた瞬間チャキという音がする。
何か金属っぽいものがずっしりと入っているようだ。
中身を確認するアニー。中には沢山の金貨が入っている。
「こんなにたくさん・・・いつもありがとう」
「な~に、いいってことさ」
「でも、どうしたのこんな大金」
「あの子達を助けたときに退治した奴らが賞金首だったのさ」
窓の外ではモンモン、ワンセブン、サゴチッチが子供達と遊んでいる。
「子供達も大きくなってきたし、ここも手狭になってきたんじゃねえか?」
「そうね、でも建てかえるためのお金が無いの」
「それなら心配いらねーよ」
モモのすけは袋から3キロほどの肉の塊を取り出した。
「何かこの肉がすげぇ高く売れるらしいんだよ。
ドルチェ国の首都のベルリンゲンに行って売りさばいてくるから期待しておいてくれ」
ニカっと笑うモモのすけ。
「さてと、ここが盗賊や魔物に襲われないよう結界をメンテナンスしておかねーとな」
平屋を中心として東西南北に植えられた木に貼り付けられた
人型の紙を貼りかえるモモのすけ。
家の中から結界をメンテナンスしているモモのすけを見ながら
アニーは10年前のことを思い出していた。
あの日、大怪我をしたあなたが大きな音とともに
牛舎から出てきたときは本当に驚いたわ。
結界のメンテナンスが終わったモモのすけがアニーのいる部屋へ戻ってきた。
「まだ記憶は戻らないの?」
「ああ、でも今はそれでいいと思っている。あいつらとの旅も楽しいからな」
「そう。いつでも戻ってきてね。今はここがあなたの家なのだから」
アニーに見送られ平屋から出てきたモモのすけは一人の男の子に近寄っていく。
「いいかマイケル、力無き正義は無力だ。大切な人を守りたければ強くなれ!」
力強くうなづくマイケルと呼ばれた男の子。
ニカっと笑い右手でサムアップするモモのすけ。
仲間の所へ合流するモモのすけ。
「モモのすけ、これからどうするキー」
「まずはドルチェ国の首都ベルリンゲンに行って、この肉を売りさばく」




