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ネットからの抹消

 作品中では「おっぱいテーマパーク永久無料VIP会員」という賄賂に釣られておりますが、リアルでは政治家の都市計画や企業誘致が背景にあり、後援している企業が優遇されます。

 公募とか落札なんてウソウソ。ほとんど裏で話が付いているんです。あんまり具体的に書くと、リアルの私がブッ殺されるので、なーんにもできません。なろうは、個人と切り離しているから、面白おかしく書いておきます。

 どうも凛古風です。休日に選挙をお手伝いすることになりました。

 ですから、まぁ日曜日、選挙事務所にお邪魔をしたりするんですね。

 トントントトトーン♪とノックをして

「たのもぉ~♪」

「やぁ、凛古風君。よろしく頼むよ」

 ツッコミもなく、さらっと流された。コイツできる。


「まぁ、できることしかしませんけれども」


 そういって、議員先生と握手を交わす。あたりを見回すと、5人ほどセカセカと動いていた。うほほい、カワイイ巨乳娘、はっけーん、おっぱいロック・オン♪

「選挙運動は、選挙の公示・告示日から選挙期日の前日までしかできないから、選挙運動に該当しない準備作業を進めているところだ」

「選挙活動はアウト、政治活動はセーフ、でしたっけ?」

「それだよ。選挙運動の準備がメインで、それはセーフだから」


「それで?私は何をすれば、よろしいんですか?」

「15年前、『絶対領域』と言われた現職を、叩き落とした、あの手腕を見せてほしい」


「いや、アレは、ほとんど悪ふざけで……若かったし……」

「悪ふざけで、4000票近くひっくり返したのか」

「一騎当千、もとい、一気に当選させるおとこ、凛古風ですな」

 選挙参謀が、うまいこと言ってる。


「動画サイトで現職の悪事をすっぱ抜いた内容をUPした人がいたから、管理人任されていた地元密着のSNSで拡散して、巨大掲示板を炎上させて、お祭りワッショイしてただけなんですけどねぇ」

「結果として、ミニスカート&ハイソックスで、鉄壁のフトモモ性策せいさくを、ぶち壊して、ビキニ&ボイン性策せいさくに切り替わったのだったな」


 フトモモ性策せいさくへの転換をモットーとして急進している、性癖せいへき異心の会が全国展開する前、無所属のフトモモ性策せいさくすすめる現職議員の当選が鉄壁だったので、ニーハイ&ミニスカ少女の姿をなぞらえて、絶対領域と言われていた。

 それでまぁ絶対領域はスカートが短いので……

「パンツが見えて恥ずかしい」

という女性陣の声が発生したにもかかわらず

「パンツを見られて恥ずかしかったら、脱げばいいじゃないか、ギュフフ」

という、前代未聞の問題発言が現職議員からあったのを、動画で撮影&サイトにUPした仲間がいて、それを拡散させてただけなので、自分でも、大したことはやっていないという自覚はあったのだ。

 最近だと、つぶやき系SNSとかで一気に拡散するのは当たり前だし。


 それから、なんとなく抱えていた疑問を尋ねてみた。

「え~と、当時、webでの選挙活動は、グレーだとか何とか言われたのですけれども」

「大丈夫、10年前の制度改正で、webも認められたんだよ」

「そうですか……10年経った割に、アナログな感じが」

「まぁ、動画サイトの人気で国会議員になっても、海外逃亡するヤツもいるしな。昔ながらのやり方でも、それなりに票はあつまるんだよ。投票は老人が多いし」

 議員先生が答えてくれた。


「ちなみに、最近の投票率ってどれくらいなんですか?15年前『絶対領域』が陥落した時は、投票率75%くらいでしたけど」

「だいたい、投票率は50%です。前の選挙のように1対1のタイマンの場合、30%で当選と20%で落選に分かれたりしますね。貴方が、ネットで祭りを起こしただけで、ひっくり返る意味が、わかるでしょう?」

 あたりを見回すと、けっこう設備もちゃんとしてるんだけど。

「……そんなに、この陣営はヤバくて、落選しそうなんですか?」

「いや。泡沫には負けないと思うのだがね。いかんせん、乳民ちちみん党の上層部が、巨乳派と貧乳派で分裂気味だから、動きが取れないんだよ。指示もないし。しかも、フトモモ派の異心の会が、これだけ攻めてきているとなると、もう予想がつかない。少しでも票を増やしたいから、貴方をひっぱって来たんだ」


「なるほど。まぁ、あの頃のやり方でよければ、手伝いしますよ。『おっぱいテーマパーク永久無料VIP会員』は、よろしくお願いしますね」

「大きい声で言わないでくれるか。謝礼になってしまう。当選したあかつきには、君の功績を踏まえて、おっぱい監査役にするだけだから。勘違いしないように」

「あ、なるほど。合法的な役員報酬ということですか、ふむふむ」

 なんという魅惑の響き『おっぱい監査役』。


 そんなこんなで、私は、選挙手伝いをすることとなり、事務所の長机に持参したノートパソコンを設置した。


「へぇ……貴方が、凛古風さん。思っていたより普通」

「あ、ども。凛古風です。思っていたより痛風になるそうです」

「いきなり親父ギャグとか、ありえねー」

「そりゃ40過ぎた、オッサンですからね」

 若い巨乳女性から声をかけられた。視線が二つのたわわに吸い込まれる。その吸引力はブラックホールの引力をも超えるような気がする。


「わたし、大胸おおむね立派子りはこ。よろしく~」

「ども、よろしくお願いします」

 大きな胸が立派な子だった。名前の通りである。


「黙々と作業するのもヤだし、隣でやっていい?」

「いいですよ、色々教えてもらえたら助かります」

 ボインの隣人カモン♪ふふふん♪


「私も、最近来たばかりなんで~わっかんないんだけどね~」

「そうですか。まぁ告示日前なんで、のんびりと思いますよ」


 そうして、PCを設置した私は、今回の作戦の準備を考える。

 まずは、動画作成に必要なフトモモ政策推進陣営のスキャンダルをサーチしなければならない。


  カチャカチャカチャ 

と キーボードを操作していると。

 

 トントントン と 紙が隣で整えられていく。

 トントントン と いう音に合わせて……

 ゆれる、ゆれる、二つのたわわ。


 駄目だ、見てしまう。

 ふゆん、ふゆん と上下に動いているではないか。


「ん~?リンコフさん、どうしたの、コッチ見て?うるさい?」

「いや、そんなことは……何の紙か、気になりましてね。」

 上下に揺れるたわわに夢中だったとは言えない。


「あ~コレ?後援者の署名だって。でも、同じ人も結構いるんだぁ」

「署名がかぶってるってこと?代筆?」

「ちがうの、3チームとかで、後援者回りとかしたらさ、回っているうちに3チームとも同じ人に署名をお願いしたりするのよ。ほら署名人数多いと、先生からのウケがいいじゃん」

「あ~Aチームと、Kチームと、Bチームで、人数比べしたら、1チーム48で、同じ名前を排除して合計しても48みたいな。CD3枚買ってるんだろうな」

「アイドルの総選挙みたいに盛り上がればいんだけどね」

 いや、お金の力が働くから、えらいことになると思うが。


 作業は、思ったよりはかどった。近くにおっぱいがあると、モチベーションも上がるってもんですからね。頑張りましょう。と、そうこうしているうちに、お昼になった。

「リンコフ君、昼飯でもどうだい?おごるよ」

 立候補している先生に声をかけられる。

「いいんですか?賄賂みたいな扱いになるんじゃ?」

「活動外のポケットマネーだから、オッケー」

「じゃぁ、ゴチになります」


 そうしてついて行くと……お寿司屋さんだった。

 回ってないよ、下駄履いてるよ。

 めっちゃウマイよ。

 やっぱ金持ちはちがうねぇ。

 でもまぁ、トロをガンガン頼むようなことはしませんよ。

 ランチコースで握ってもらっただけですよ。


 お腹もふくらんで、帰って来ると、大胸おおむね立派子りはこさんが私のノートPCで動画を見ていた。

「あ~、ちょっと借りてますよ~。この子マジうけるぅ、ボクシング負けるは、つぶやきSNS乗っ取られるわ、けちょんけちょん」

 その子よりも、父親の方が濃いと思うんだけど、まぁいいか。

「どうも~、見終わったし。返すね」

「はいはい」

 そうして、私は席に戻り、一つの提案を行う。


「あの、後援者名簿をクラウド管理にして、全員で情報を共通したらいいのでは?」

「どゆこと?」

 会社だと普通にやっている内容なんですけどねぇ。

とりあえず重複名簿を避けるために、一般的なアプリを導入した。

 作業を進めているうちに夕方になった。


「やぁ、凛古風君ありがとう。また来週も頼むよ」

「すいません、作戦とは違う作業していました」

「いや、名簿のデータ化と後援者の重複防止だろ。さすがだよ。来週もよろしく」

「オッケーです、では」

 そうして、片付けをして、帰りの準備をしていると。


「リンコフちゃん、おつかれ~♪」

「お疲れ様です。」

 いつの間にか、ちゃん付けされていたが、相手が巨乳ボインだと、悪い気はしない。

 さぁ、来週が楽しみだ。そして、平日の空き時間にでも、選挙手伝いを進めるとするか……


-------そして、木曜日になった。----------


「あれれ?小説家になろうにログインできない?」

 自分の名前、凛古風をグーグルで検索する。


「エラーが発生しました。

 このユーザはユーザ自身によりすでに退会されています。

 エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。」


 退会してないんだけど……な?


 しょうがない、こんなこともあろうかと、つぶやき系SNSを準備してあるのだよ。

 うっかりR18ネタを書いてしまうと、いつ消されるかわからないし。

 だが、しかし、つぶやき系SNSもログインできない。どうしたんだろう。


 接続エラーかなぁ。と、最初はのんびり考えておりました。

 

 さらに、登録情報の確認しようとした、フリーメールも駄目。

 最近は使っていないけどIDが生きているSNS5つもチェックした

……全部ログインできない。

 コレって消されてるよね?


 確認しようとしても、登録に使っていた愛用のフリーメールもIDが消えている。


 うぅううううううん。

 何があった。

 チンプンカンプンでございます。


 そうだ、クレジット関係は死守しないと。

 電話番号でSMS認証している通信販売サイトとかは無事……


「コレなら、まぁ、なんとか。それにしても、普通、ハッキングして一番欲しがるのは、クレジットカードの番号とかじゃないの?うーん?秘蔵のおっぱい画像&映像もアクセスされていないし」

 そんなことを考えながら、全てのPCにウィルスチェックソフトを走らせる。


  ・バックドア  なし

  ・キーロガー  なし

  ・ウィルス   なし

  ・トロイの木馬 なし


 低速だけど、データ使い放題のスマホプランだから、有線テザリングしていて、フリーwifiも使っていない念の入れようなんだけれども。


「とりあえず、今しなきゃならないことは……」

 せっせ、せっせと、お金がらみのIDとパスワードの切り替え作業を行った。

 もう、夜も遅いし、フリーアドレスで登録したSNS関係は、今度にしよう。


 15年前、面白半分で、選挙情報とか候補者情報を巨大掲示板に載せて炎上させたりすると……黒いベンツに追われたりしました。皆様もお気をつけあそばせ。

 都会でやるなら、時速300キロくらい出るバイクで、物理的に逃げ切れる準備をしておくのがオススメです。田舎なので、私は、人間一人しか通れないような橋を爆走して、逃げ切りましたけど。大型二輪の実技試験は、この時のためのものだったのか。え?違う。

 歩いていると軽トラの荷台から、バケツの水をかけられたり、色々ありますね。

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― 新着の感想 ―
[良い点] いやぁ、黒いですなぁ。ヒトモノ国のフィクションは。 [一言] >リアルでは政治家の都市計画や企業誘致が背景にあり、後援している企業が優遇されます。 これが市町村レベルになると既存の『水利…
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