表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/84

41-カラオケ

昨日、一昨日と2日も更新休んですみませんでした。

「カラオケだァァァ!!」

〈キーン〉


 テスト明けの週末、いつもの4人でカラオケにやって来ました。テンションの上がった蓮也がマイクで叫んだせいでハウリングしてしまい、耳が痛いです。


「蓮也、うるさいです」

「うるさい」

「ちょっと蓮也くん落ち着こうか?」

「あ、はい。すんません」


 テストも終わって嬉しいのも分かりますが、それでも限度があるでしょうに。とりあえずマイクの音量を下げていると興奮した蓮也が1番に歌うと言い始めました。


「じゃあ1番手行きまーす!」


 蓮也のチョイスしたのは最近流行りの曲。音域も合っているのか普通に上手いです。それにしてもこういう時に先陣切るのは普通に凄いと思います。


「どうだった!?」

「かっこよかったよ!」

「そ、そうか?」


 歌い終わったあと感想を聞いた蓮也ですが、錦田(にしきだ)さんに素直に褒められて照れてますね。見てるこっちが胸焼けしそうな空間ですよ。


「ん、次私歌う」


 そんな2人を置いて歌い始めた弥恵(やえ)。ボーカロイドが歌っているのが原曲ですが、紅白歌合戦でも歌われていた有名な曲です。蓮也たちも知っていたのか手拍子しています。


 高音のところも裏声を上手く使って弥恵は歌いきりました。得点もさっきの蓮也よりも高いです。


「勝った」

「くそっ!」


 蓮也にいつもの無表情はどこにいったのかと思うほど分かりやすくドヤ顔しています。弥恵は蓮也によく張り合っていますが何が彼女を駆り立てるんでしょう?


「じゃあ次僕でもいいですか?」

「いいよ。私もまだ歌う曲決めてないから」


 錦田さんのお許しも出たので次は僕の番です。歌うのは流行りのアニメのオープニング曲。女性歌手の曲ですが僕にとっては裏声でちょうど、ってところですね。


 得点は全国平均ギリギリですか。やっぱり裏声だと抑揚を付けにくいのが課題ですね。


「なんて言うか丁寧語じゃない一成(かずなり)って違和感あるな」

「分かるかも。なんか新鮮というか」

「うんうん」

「そうですね。でも昔は僕も敬語を使ってませんでしたよ?」

「マジで!?」


 驚かれてますが当たり前です。生まれた時からずっと敬語だった訳ないじゃないですか。


「弥恵ちゃん本当?」

「うん。でも小学生の頃だけ」

「それ敬語の存在知らなかっただけじゃないのか?」

「そうですよ」


 呆れた目を向けられてますが嘘は言ってません。本当に昔、具体的にはだいたい10年以上前は使って無かったんですから。


「まぁいいや。次は私が歌うね」


 そう言って錦田さんが歌い始めたのは少し物悲しい曲。しかしビブラートも効いており、3人とも聞き惚れていました。


「……どう?」

「やっぱり委員長は歌上手いな!」

「そ、そう? ありがとう」


 今度は蓮也が褒めて錦田さんが照れてます。さっき反対の立場で同じような光景を見たんですが……あまり人前でいちゃつかないで欲しいですね。


「じゃあ1周したしまた俺な!」


 そう言って蓮也がまた歌い始めます。今度はロックな感じの曲ですか。歌える範囲結構広いですね。


「かずくん」

「どうしました?」

「次これ一緒に歌お?」


 そう言って弥恵が誘ってきた曲は映画の曲。男女2人でのデュエット曲になっています。僕も知っている曲なので返事は決まっています。


「いいですよ。一緒に歌いましょう」

「やった。じゃあ私が女子パート」

「僕が男子パートですね」

「ん、頼んだ」

「任されました」

次回は蓮也くん視点のお話になります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ