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4-体力テスト

毎日更新4日目です!

体力テスト、皆さんはどれくらい出来ましたか?

私は……( ˙-˙ )スッ

 弥恵(やえ)と一緒に住んでいることがバレて早3週間とちょっと。明後日からはゴールデンウィークが始まります。


一成(かずなり)ー、昨日母さんからこっぴどく怒られた……」

「それはそうでしょう。あんな点数を取ったんですから」


 昨日実力テストの結果が返されました。僕と弥恵はいつも通りの点数でしたが、蓮也(れんや)は酷い、それはもう口に出すのすらはばかられる点数でした。


「なんで今回手伝ってくれなかったんだよぉ」

「そもそも課題をやってなかった蓮也が悪いんですよ」

「それ母さんにも言われたァ……」


 始業式の日、問い詰められた時に誓ったように今回僕は蓮也の課題を一切手伝いませんでした。家に帰ったあとに蓮也へ手伝わないことを連絡するとしばらく懇願されましたが全て無視。結果蓮也はテストはボロボロ、課題も提出に間に合いませんでした。全て春休みの間にやらなかった蓮也の自業自得です。


「それより中間テストで同じような点を取ったら本格的にやばいですよ。どうするつもりですか?」

「一成様どうか助けてください……」

「と言われても僕も今年は自分のことに手一杯になるかもしれませんよ。ほら、僕たちもう受験生ですし」

「そんな……」


 神に見放されたような顔で蓮也がこっちを見てきます。春休みの間に予習した感じと今の授業の進み方から考えれば1学期の間ならまあまあ余裕はある予定ですが言わなくてもいいでしょう。少し蓮也は僕に頼らず自分でやるべきなんです。


「とりあえず自分でやれるだけやっておいてください。具体的にはどこが分からないのか分かるまで。それなら確実に僕も教えられるので」

「分かった……ちゃんとやる……」

「ほら、そんな調子でいいんですか? 今日は体力テストの日ですよ。12年連続A判定を取るのではなかったんですか?」

「そうだったぁ!!!! こうしてる場合じゃねぇ!!!」


 さっきまで僕の机で伏せっていたのはなんだったのかと思うテンション。こんな残念な頭の持ち主の蓮也ですが、運動に関してはずば抜けてるんですよね。だいたい何をやらせても上手ですし。


 対する僕は運動は苦手です。陸上競技も球技も全てが満遍なくダメです。正直今日なんて酷い結果になるのが目に見えていますから休みたいくらいですよ……


「うおおおお!! やるぜええええ!!!」

「蓮也、うるさいです……はぁ……」




◇◆◇◆◇◆◇◆




 そして始まった体力テスト。最初の種目はハンドボール投げですね。2回投げられると言ってもどうせ大きく変わらないから1回でいいんですが……


 ハンドボール投げは12m以下で1点、37m以上で10点満点です。僕が狙うのは3点の16~18mですね。理想を言えば20mを超えたいですが、正直無理だと思います。


「次、大橋(おおはし)!」

「よっしゃいくぜ!!」


 もう蓮也の番ですか。番号順にやるおかげで出番が早いんですよ。この時ほど大畑(おおはた)の苗字を呪ったことはないです。


「うぉっらぁぁ!!!!」


 奇妙な掛け声と共に投げたボールは30m付近で待機してた球拾いのクラスメイト達の頭上を軽々と超え……


「42メートル!」

「しゃあああああ!!!」


 1投目から満点じゃないですか。それも5メートルも上回っての。去年が確か40だったのでそれと比べても伸びてますし化け物ですね。


 蓮也の続く2投目も40メートルという記録をたたき出し、クラスは大興奮です。蓮也も嬉しいのかまだ騒いでます。あ、先生に注意されましたね。


「次、大畑!」

「あ、はい」


 さて、いよいよ僕の番が来てしまいました。正直蓮也の大記録の次に投げるとかなんの拷問かと毎年思います。やっぱり大畑の苗字がいけないんです。


「18メートルです!」

「すごい、中松さん!」


 そしてやりにくい理由としてもうひとつ、隣で同じクラスの女子達がやってるんですよね。競技のやる順番は基本男女別でそれぞれ自由になんですが、最初だけは指定されていたんですよ。


 そして始業式の時のことで今も男子たちから「中松さんにカッコイイ姿見せろー」とか「大畑くんの、ちょっといいとこ見てみたいーー」とか言ってきて鬱陶しいんですよ。てか君たち僕が運動出来ないの知ってるでしょ。


 受け取ったハンドボールに内心のイライラを込めて全力で投げます。投げたボールは20メートル付近で待機してた球拾いのクラスメイト達のはるか手前で落ち……


「16メートル!」


 知ってましたよ。例年通りの記録です。というかむしろ若干伸びたくらいです。とはいえこの結果を見て鬼の首を取ったように煽り出す男子たち。「ほらほら、ここまで飛ばせって!」とか「中松さんに負けてるぞ!」とか好き放題言ってきます。


 彼らを無視して投げた2投目。ヒョロヒョロと頼りない軌道で飛んだボールは風に運ばれ……


「ファウル!」


 もう帰っちゃダメですかね? ダメですか、そうですか……

この話と同時に初めての活動報告を投稿しました。

内容は読者の皆様への感謝なのでもしもお時間があれば見てください!( *・ㅅ・)*_ _))ペコ


(1/5 主人公、一成の苗字を正しいものに修正しました)

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[良い点] 体力テスト......確か中学の時のシャトルランでめんどくさかったから二回で終わったら先生から呼び出しくらいました [気になる点] 体力テストは嫌いです [一言] 体力テストは嫌いです
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