3-家での2人
毎日更新3日目です!
今回は家での2人の様子をお送りします!
楽しんで貰えたら嬉しいです!(。>ω<。)
弥恵との関係がバレた日の夕方、家で夜ご飯の準備をしていると弥恵が帰ってきました。
「ただいま」
「おかえりなさい。お風呂の準備は出来ていますが、先に入りますか?」
「うん」
そう言って弥恵は1度自分の部屋に行ったあと、お風呂場へと消えていきました。かれこれ2年間、地元にいた時も合わせて10年以上見てきた光景なので思うことは特にありませんが、ほかの男子達からしてみれば違うんでしょうね。
そんな他愛も無いことを考えている間にお風呂から弥恵が出てきました。ちょうどご飯も出来たのでよかったです。ちなみに今日は親子丼です。卵が安かったんですよね。
「はい、丼」
「ありがとうございます。あと箸とか並べておいて貰えますか?」
「もうやった」
「さすが弥恵です」
こちらが何か言わなくても思考を汲み取って動いてくれるので助かります。常に以心伝心という訳ではありませんが、こういう時は幼なじみでよかったと強く感じますね。
「お待たせしました」
「待ってない。あと洗濯物はいつも通り」
「ありがとうございます。もしも寝る前に回してなかったら教えてください」
「ん、任せて」
「それじゃあ暖かいうちに食べましょう」
「「いただきます」」
うん、今日のもいい味ですね。でももう少し味が濃くてもいいですね。弥恵も運動した後ですし今度はしょうゆをもう少し増やしましょう。
「美味しい」
「ありがとうございます。今度はもう少し味を濃くしようと思うんですが」
「かずくんの好きなようにしていい。かずくんの料理は全部美味しいから」
「それは嬉しいですね」
ほんとご飯を食べる時は普段の無表情が嘘のように表情豊かですね。満面の笑みで食べる姿は作り手としてはほんと作りがいがあります。
というか弥恵は無表情と言うより表情筋があまり仕事をしていないだけなんですよね。仲良くなれば雰囲気とかで丸わかりなので分かりやすいです。
しかしそんなふうに食べていた弥恵の顔がいつもの顔に戻ります。いえ、若干目を伏せているようなので悲しんでいる……いや、反省しているんですかね?
「ごめんなさい」
「何がですか?」
「お弁当、みんなの前で渡したこと。軽率だった」
「いえ、あれは僕が悪いです。そもそも僕がお弁当を家に置いていかなければよかったんですから」
「そんなことない。悪いのは私」
「違いますよ。悪いのは僕です」
「私」
「僕です」
「……っぷ、ふふ」
「……あは、あはは」
お互いがお互いに自分が悪いと主張していると、目が合いました。しばらくジッと見合ってましたが、馬鹿らしくなって思わず笑いだしてしまいました。同じタイミングで弥恵も口に手を当てて静かに笑い始めたので同じことを思ったんでしょう。
「はー、とりあえずお互いに悪かったということで」
「ん。ごめんなさい」
「こちらこそすみませんでした。あとお弁当持ってきてくれてありがとうございました」
「どういたしまして」
これにて一件落着ですね。いえ、クラスではまた色々聞かれそうですが、1週間もすれば落ち着くでしょう。それまでの辛抱ですね。
「あ、明日からは一緒に登校しますか?」
「いいの?」
「はい。一緒に暮らしてるのがバレましたし、戸締りとかガスとかの確認も2回しなくてよくなりますし」
「分かった。一緒に行こ」
「はい、行きましょう。あともう普通に休み時間とかお話しましょう。せっかく同じクラスになったんですから」
「ん。そうしよう」
ご飯を食べ終わったとは家事やお風呂の諸々を終わらせ、2人でテスト勉強をしました。課題は2人とも終わらせてあるので出そうなところを抜粋して復習です。実力テストは範囲が広い分基礎的なことが多いから楽ですね。
「テストもありますしそろそろ寝ますか。おやすみなさい、弥恵」
「ん、かずくんおやすみ」
弥恵とおやすみの挨拶をし、自分の部屋へ。メガネを外したあとベッドに飛び込むと昼間の疲れが出たのかすぐに眠気が襲ってきました。明日は多少落ち着いてるといいですね。おやすみなさい。
翌朝2人で登校して来たのを見られてまた騒ぎになりましたとさ。
※一応言いますがこの2人は付き合っていません。