22-体育祭②
体育祭その2です!
今回はイチャイチャ少なめですがお許しください!
またブクマ登録数が120件到達しました、本当にありがとうございます!!
お昼休み、いつもの4人でご飯を食べていますが僕の機嫌の良さがかつてないほどにいいです。足元がふわふわする感じがあるくらいには上機嫌ですね。
「かずくん、嬉しそう」
「そうですね。運動関係で初めて1位なんて取ったのでかなり嬉しいです」
「お前初めてなのか!?」
「当たり前じゃないですか」
蓮也が驚いていますがこれまでの3年間何を見てきたのでしょうか。威張れることではありませんが幼い頃から運動は苦手で嫌いだったので運動会とかの徒競走でも万年ビリでしたよ。
「それにしても弥恵ちゃんのスタートも早かったね。自分が呼ばれるって分かってたの?」
「呼ばれるかは分からなかった。でもいつでもいけるようにしてた」
借り物ではなく借り人競走かもしれないと聞いたその日、弥恵と作戦を考えてました。と言っても「メガネをかけている女子」とか「髪が長い女子」、もしくは「〇〇な男子」のような弥恵を選べない条件以外のときは「弥恵」と呼んだら弥恵が駆けつける、という単純なものですが。
「それにしてもまさか借りられる人が自ら借りる人の方に行くなんて驚いたわ。反則じゃないかって抗議もあったらしいけれどルール違反では無いって全部却下したみたいよ」
「ルールに借りる時はその相手に走者が向かわなければいけない、って1文を追加しないといけませんね」
「いけしゃあしゃあとよく言うぜ。全部分かってやっただろ?」
「もちろんです。グレーは黒ではないですから」
通常借り物競争では借りたいものを借りる相手のところまで行って、借り受けます。ですが今回は借り物ではなく借り人です。だから相手を呼び寄せることもできるので、僕より足の早い弥恵にこちらに向かってもらうのは理にかなっていると思うんですよ。
それに足を引っ張らないためにルールを読み込み、先生たちの心象も含めアウトにされないラインを探しました。もしもこれで失格だったら順位は関係なくショックを受けるところでした。
「来年からはちゃんと観客席まで行くことが条件に加えられるんじゃないですか? まぁ、僕たちはいないはずなので関係ありませんが」
「一成っていい性格してるよな」
「褒めないでくださいよ」
「褒めてねぇよ」
◇◆◇◆◇◆◇◆
と、こんなにうかれていたのがダメだったんでしょうか。午後の部最初の種目のクラス全員での大縄跳びでは沢山引っかかってしまいました。やっぱり僕は運動がダメダメだと再認識しましたよ……
「行けー村山ー!! お前の筋肉を見せつけてやれ!!」
現在行われている騎馬戦ではクラスどころか学年随一の力持ち、筋肉の鎧を身にまとった村山くんが大活躍です。その圧倒的なパワーで騎手を支えつつ相手騎馬のバランスを崩しにかかってます。あ、最後の騎馬が崩れましたね。
「あれ、騎馬戦って相手の騎馬を倒す戦いでしたっけ?」
「違うわよ。さっきのやつを見るとそう思うのも仕方ないと思うけど……」
ハチマキなんてなかったんですね。何はともあれ村山くんだけでなく他の3人もお疲れ様です。
騎馬戦も終わったので残るはクラス対抗リレーだけですね。もしもこの競技で男女共に1位だったら総合優勝が確実になるのでみんなもより一層盛り上がっています。僕もこれには男子の部で蓮也が、女子の部で弥恵が出るので応援を頑張りつつ、沢山写真も取りましょう。
さて。1、2年生が終わりいよいよ3年生の登場です。最終競技なのもあってすごい応援の声が響いています。ですが応援の声なら僕のクラスも負けてませんよ!
「蓮也くん! 頑張って!!」
最終走者の蓮也は現在3位。2位とはほとんど横並びですし1位との差も大きくありません。これなら行けるかもしれませんよ!
「蓮也、ラストスパート頑張ってください!!」
最後に力を残していたのか最後のカーブ前から加速。1位を追い抜き一気にゴールへ。蓮也が1位を取りましたよ!! クラスからも喜びの声が溢れています!
「それに写真も……」
ゴール前で待機していた僕はちょうどゴールテープを蓮也が切る瞬間と他のリレーメンバーと喜び合う瞬間を激写できました。後で共有しましょう。蓮也、それにリレーメンバーの皆、本当にお疲れ様でした。
次回で体育祭はお終いの予定です!
いつも皆様の応援ありがとうございます。
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