1-始業式
あけましておめでとうございます。そして初めまして、ふぅと言います。初めての作品なので拙いところもあると思いますが、大目に見てもらえると嬉しいですm(*_ _)m
「おっす、一成。今年も一緒のクラスだな」
「蓮也、よろしくお願いします。というか相変わらず僕の前の席ですか」
「そりゃお前大橋と大畑の間に入るやつなんていないだろ」
「それもそうですね」
これで3年連続ですね、なんて思いながら蓮也と話します。クラスを見渡すとチラホラ前に同じクラスだった子もいるので楽しくやれそうです。
「今日はお昼まででしたよね?」
「おう。始業式やって、諸々の書類が渡されて終わりだろ」
「なら帰って食べることにしましょうか」
「弁当忘れたのか?」
「はい。せっかく作ったのに家に置いてきてしまいました」
「一成がポカするなんて珍しいなー」
昨日の夜本を読んでて寝るのが遅くなったせいでしょうか。気をつけないといけませんね。
「それより蓮也はちゃんと課題終わってるんですか?」
「うぐっ……」
「……見せませんからね?」
「そんなお代官様ぁーー!!!」
泣きついてくる蓮也を適当にあしらっていると教室のドアが開き、弥恵が入ってきました。お互いに見知った仲ですが挨拶などは特にせずすぐに視線を外します。彼女との関係を知られたくないですから。
◇◆◇◆◇◆◇◆
「それじゃあ今日はここまで。明日からテストだからちゃんと勉強しとけよー。あと係決めもあるから第3候補まで考えておいてくれ。じゃあ解散!」
退屈だった始業式、自己紹介などをしたHRを終え帰る時間になりました。とはいえ午後に部活をやる人も多いためクラスにはそこそこの人が残ってお昼ご飯を食べてます。僕はお弁当を家に忘れてきたので帰宅一択ですが。
なんの係にしようかな、と考えながら帰宅準備を進めているとトントン、と誰かに肩を叩かれました。そちらを振り向くと弥恵が包みを持って立っていました。
「かずくん、お弁当。忘れてた」
「あ、弥恵。ありがとうございま……す……?」
反射的に受け取ったものの今の状況を思い出します。教室内、大勢のクラスメイト、弥恵から弁当を渡される……これらから導き出されるのは……
「おう、一成。ちょっと話聞かせろや」
クラスメイト達からの問い詰めですね。
◇◆◇◆◇◆◇◆
「被告人、何か言うことはあるか?」
「明日実力テストあるので解散しませんか? というか裁判長は課題をやるべきでしょう」
「う、うるせぇ! そんなことより中松さんがなんで一成の弁当を持ってきたのか、だ!」
課題と実力テストをそんなことではダメでしょう。僕達も受験生になったんですからね? まぁ、本気で解散できると思っていませんでしたが。
「とりあえず率直に聞く。お前らは付き合ってるのか?」
こうなったらもう隠すのは無理ですね。2年間隠し通せたことが奇跡で、これはいつ起こってもおかしくなかったんですから。納得して貰えるようにちゃんと事実を言いましょう。
「いいえ。付き合っていません」
読んでくださりありがとうございます!
11日までは毎日更新する予定なので明日以降も読んでくれると嬉しいです!((((ノ。・ω・。)ノ♡