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表と裏の中にある秘密  作者: 望月林檎
第1章 選ばれし者
2/3

2譚目 {不安}

2100年1月5日 午前4:00

昨日の事が気になって、早く起きてしまった…

とりあえず、体をベッドから起こして

一体いつ来るんだろう?と考えていると、

目の前に、影ができた。

影…? そう、影が… なぜ影が? 次の瞬間

その影が、言葉を放った。


「おっはようございまーす!!!」

「えっ?…ええぇぇぇぇ!!」

「だっだっだ…誰?」

「私は、先日手紙を送らせて頂いた、

ラシス・アローズと申します♪」


と彼女は楽しそうだけど姿勢を正しくして言った。

彼女は、多分私と一緒で人間と何かのハーフだと思う。

半分人間だと、特殊なオーラがあるのだ。

それより、いつから居て・・・どうやって入ってきたのだろう・・・

とりあえず、聞いてみよう・・・


「いつから居て、どこから入ってきたの?」

「えーっと・・・2時頃から、ずーっといました。それと、ドア開いてました。」


用が、あったとしても 早すぎるでしょ・・・

3時間も、ずっと居たなんて・・・

しかも、不法侵入だし・・・

この人、大丈夫かなぁ・・・


「早く、着替えて下さい。時間の無駄です。」


早く、着替えろって・・・

まあ、着替えるけど。

それより

これから、連れて行かれるのはどんな所なんだろう。

極秘特化団って言うもんだから、すごい所なんだろうけど・・・

・・・来た人が、来た人だからなぁ

もっと、厳しい人かと思ってた。

思ったより、子供とゆうか・・・バカっぽい。

多分、見た目からして18ぐらいだと思う。

それより・・・当たり前だけど、お姉ちゃん寝てるし・・・よし、手紙を残しておこう。


「ちょっと、待って お姉ちゃんに手紙を書くから。」

「どうぞー」


って言っても、いつ帰ってくるかわからないしなぁ・・・


【お姉ちゃんへ】


しばらく、修行に行ってきます。

いつ帰るか、わかりません。

無事に帰ってくると思うので

待ってて下さい。


【シノより】


よし、どうにかなる!・・・多分。

お姉ちゃんも、仕事で何年か居なかったことあったし、大丈夫と思う。

よし、行こう!


30分くらい歩いていると駅についた

こんな所に、駅があったんだ・・・

電子掲示板もあるし、案内ロボットもいる。普通の駅とは変わらないけど

行き先は、どれも見たことのない地名ばかりだ。


「こっちですよー」


と言われて、電車を見ると

ジェアリスト行きと書いてある。

やっぱり、聞いたことがない。普通には、存在しないのだろうか。

電車内に入ると、ラシスさんと私のように一人一人の少年少女の

隣に男性や女性がついていた。・・・人間、吸血鬼、魔法使い、獣とか色々な種族がいる。

その中にいる、兎の少女が話しかけてきた。


「あなた、死神?しかもハーフでしょ!初めて見たー!」

「私も兎の子、初めて見た・・・」


普通の兎は、見たことあるけど 人間は初めて見た・・・

この世界では、ハーフも珍しいけど 兎はもっと珍しいのだ。

と・・・そんな感じで目的地についたらしい。

その場に、ラシスさん達を抜いて私も合わせて16人が残った。

ラトゥーア極秘特化団・・・建物が赤、青、緑、黒 が強調された建物だった。

結構、目立つ建物なのに・・・歩行者は、誰一人気づいていない。

やはり、昨日の手紙と一緒で他の人には見えていないようだ。

建物の大きな扉が開かれた・・・先には黒い空間が広がっていた・・・


「ここでは、皆さんの能力調査やチーム分けを行います。」

「それでは、各部屋に入ってねー。」


と二人の女性が言った。

部屋の扉を開けた。その頃、姉はまだ私が居ないことに気づいていないのだった。


なかなか、起きてこないので妹の部屋にいった。


「シノー?・・・朝ごはんできてるわよー・・・シノちゃーん?・・・」

「ん?手紙・・・あの子が修行に?・・・やっと、自分が死神ということを認めたのね!!!」


安心した。もう、どうしようかと思ってたけど

あの子も成長したのね。

良かった・・・


お姉ちゃん、今頃心配してるんだろうなぁ・・・

なんて思いながら部屋に入るとモニターがあった。モニターの前に立つと入力画面が表示された。

名前・生年月日・歳・種族を入力すると、チーム名が表示された。


〔clown〕


クラウン・・・

ピエロとは、少し異なるものだ。

ピエロは、皆から馬鹿にされ笑われるだけで終わり、涙する。

クラウンは、皆に馬鹿にされ笑われ、逆に馬鹿にして笑い返す。

少しの違いでも結果が変わる。

この名前は、そのような意味と同じなのだろうか・・・。

そして、16人がそれぞれのチームに分かれた。


「最後の確認をしまーす。それぞれチームで並んで下さーい。」


と言われ、全員が並び確認が始まった。


「クロリア・ビティス」


隣に居た少女が、呼ばれた。

しばらくして、確認が終わったようで、次に私が呼ばれた。


「音葉シノ」


入力した情報に間違いがないかの確認と

団長との面会だった。


「ソプラティア団長、お入りください。」


団長と呼ばれて入ってきたのは・・・幼い少女だった。

金髪赤眼のワンピースを着た可愛らしい少女だ・・・

見た目からして8歳ぐらい・・・

私より年下・・・

今の時代はすごいなぁ・・・


「あ・・・あの」

「ん?・・・あぁ、私を見てビックリした?」

「ま・・・まぁ」

「そりゃ、出てきたのが幼女だったらびっくりするよねー。」


びっくりするよ・・・

大人の人が出てくるかと思ってたよ・・・


「あはは・・・」

「ふふっ♪私はソプラティア・フェアリー、シノちゃん!これからよろしくね。」

「よ・・・よろしくお願いします。」


会話が終わり、面会が終了

そして、全員の確認が終わった。


「これから、チームの中でペアを組んでもらいます。」

「自己紹介もよろしくねー。」


ペアを組むことになったのは、クロリア・ビティスだ。

少女は黄緑色の瞳でこちらをじーっと見ている・・・


「えっと・・・私は音葉シノ、死神と人間のハーフ・・・これから、よろしくね。」

「私はクロリア・ビティス、魔法使い・・・よろしく。」


魔法使いかぁ・・・

私も魔法が使えるけど

魔法使い自体を見たことがなかった。

見た感じ私より年下に見える・・・

そして各チームのペア決めが終わり、団長が話をするようだ。


「いきなり、色々な所から集まってもらってごめんね。皆を集めたのにはちゃんと理由があるの。」


と話始めた。

簡単に言うと

どうやら、人々を殺し襲う魔物を不滅させるために、私達が必要だったらしい。

そして選ばれたのがこのメンバー16人だったと言うことだ。


「そういうことで、話は終わり。皆、今日は初日だから自由にしていいよー。」


そして、自分の部屋に案内された。ラシスさんは私のサポーターで、

基本情報を教えてくれたり、一緒に戦いに参加したりするらしい。


「まぁ、慣れますよ。私も最初はこんな感じだったので。」

「ラシスさんも、私達みたいに選ばれたんだ・・・」

「ええ・・・そういえば言ってなかったんですけど、私は吸血鬼と人間のハーフです。」

「吸血鬼かぁ」

「では、また明日お会いしましょう。」


と言って別れた。

さーて、どうしようかなぁ・・・

部屋で読書をすることにした。

本を読み終わる頃、ちょうど18:00ぐらいになり、

それから、夕飯と入浴が終わったくらいには21:00

になっていた。明日も早いし、そろそろ、寝ようと思ったら

誰かが部屋に入って来た・・・


「ふふっ♪こんばんわー」

「こんばんわ・・・あの、どうしました?」

「暇だから、来た!」

「・・・もう少し声を小さくして下さい。」


団長が部屋から出たのは、22:00くらいだった。

全体的に普通の少女のようだ。

明日も、何が起こるか分からないけど

がんばろう。

そして、私は眠りにつき・・・此処に来て最初の日が終わった。

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