表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺が何でも出来ると勘違いしてない?  作者: KB
第1章 ルル・ベラージュ
1/4

第0話 『ルル・ベラージュ』

 性懲りも無く始めた4作目。

 『ルル・ベラージュ』。


 ガガリア王国古代語において『ルル』とは『稀有な、希少な』という意味合いを持つが、現代では専ら『多くの、大きな、集まりの』といった全く別の意味で使われている。

 もう一つの『ベラージュ』という単語には、古代語で『神童、神に愛されし子』、現代語で『才気あふれる者、天才、奇才』といった意味があり、『ルル・ベラージュ』を現代風に直訳すると――



 『集う天才(ルル・ベラージュ)』、となる。



 ◇ ◇ ◇



 ガガリア王国王立学院高等部第152期生。


 200年を超える長い歴史を誇るガガリア王国において、この世代の少年少女たちは、良くも悪くもこれから先の国の未来を大きく変える要因になるだろうと、学院関係者だけでなく、国家上層部からも期待と不安の眼差しを向けられていた。

 そして、そんな少年少女達が青年となり国に大きな影響を与えられるようになってきた頃、人々は彼ら彼女らの事をこう呼んだ――



 『集う奇才達(ルル・ベラージュ)』、と。



 だが、そんな第152期生達が煌びやかな衣装に身を包み、国家の主柱となるために鎬を削るその学院において、多くの『天才(ベラージュ)』達が頭を垂れ、指示を仰ぎ、その傘下に下ることに否を告げる者がいないと言われている10人の『神童(ベラージュ)』達が存在していた。



 決して侵してはならぬ不可侵の存在。

 『眠れる獅子』バラード・マクレガン。


 癒せぬ者はいないと言われている最高峰の治癒士。

 『聖女』ミシェア・ル・ガガリア。


 使えぬ魔法は存在しないと言われている。

 『賢者』マサキ・クロノス。


 果ては大陸を穿つ巨神。

 『剣鬼』ガルド・ヴォンガノフ。


 時代を100年先に進めたと謳われる。

 『発明家』マヤ・ロロット。


 その一撃は不可視にして不可避。

 『隠密者』カヤ・ロロット。


 天よりすべてを見通す存在。

 『盲目の軍師』ニクス・トルーマン。


 全てを護る麗しの乙女。

 『守護聖女』フミル・シュポンハイム。


 雷よりも速く、氷よりも冷たい審判者。

 『雷氷』クレア。


 全てを見通す瞳と並ぶ者なき頭脳を持つ。

 『魔女』ナシア・ガガリア。



 以上の10人は、『集う奇才達(ルル・ベラージュ)』と称された世代に共にありながら、『希少なる神才(ルル・ベラージュ)』と呼ばれ、別格の存在として他の学生たちの間で神聖視されていた。


 そんな世界を容易に変えうる力を持つ『希少なる神才(ルル・ベラージュ)』達の中で、他の『神童(ベラージュ)』達から一際注目の置かれている存在が居た。



 『眠れる獅子』バラード・マクレガン。



 『神童(ベラージュ)』の一人である『魔女』曰く、


「彼が目を覚ますときは、私達では対処できないような問題が起こった時ではないでしょうか?」


 とまで言わしめた、『神童(ベラージュ)』達の頂点に君臨する男。



 これは、ガガリア王国史において最も隆盛を誇り、栄華千年の礎を築いたと言われた世代の、ある男の視点で紡がれる英雄譚である。

 気の向くままに更新予定。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ