表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/30

7*

加筆修正

全体に二話挿入されています。

対応6-2

 何とかこの地雷原を強引に突っ切る事は出来る。勁力を防御に回せば良い。ただそれだと威力、特にスピードが落ちる。敏捷度が高そうなあの女にそれでは必中圏内に入る事も難しいだろう。

もちろん手はある。幾つかある決め技の内チャージを基本にした突進タイプのものを使うかすれば良い。基本障害を破壊しながら相手に到達する為のものなので正にこの状況むきだ。だが、相手のダメージの蓄積が少ない状態だと避けられた時に強力な反撃の誘い水になり兼ねない。もう少し相手の見えない選択肢を折って行く必要が有るだろう。


 それから俺は再び硬化功を掛けると幾つか氷塊を爆発させながら地面に飛び降りた。そのまま気を発し地面に叩き付ける。円形に拡散した圧が地面を振るわせ土煙が上がり小枝や小石が飛び出してくる。俺はそれを片っ端から指弾の弾に使い彼女との間の氷塊に向けて撃ち出して行った。発勁を直接とも思ったが有効射程に自信が無いのでモノに乗せる事にしたのだ。

小石の命中率は半々だがそれでも中途の氷塊は見る見る数を減らして行った。それに外れた石くれも彼女に向かい、それを剣で払う動作、風の魔法も作用させてるのか?で手数を消費させていた。


俺は地面に落ちた小石を掬うと足場を順に生成させ出来たトンネル状の空間の中を突進した。残った氷塊が幾つか俺の肌に触れてダメージを与えるが耐える。手に持った小石は彼女が避けた時の通路の穴開け用だ。

 炸裂した氷塊の破片が霧状になり煙幕の役割を果たしていた。俺は魔術に警戒しながらその霧を利用しながら進み…そこで全てが霧に飲み込まれる状況に陥った事を知った。俺が小石を払いのけ剣を構え直した彼女にもう少しで到達する所まで来た時点で周囲の氷塊が一斉に破裂したのだ。


 次の瞬間、身体の複数の箇所が痛みを上げる。残った氷塊が風音を立てて動き始めた様だった。

俺は思わずうめき声を漏らしながら地面に這いつくばった。気をかき集めダメージを軽減する。後これなら少なくとも腹側はダメージを受けない。しかし俺の体に当たって炸裂する氷塊は破裂音を鳴り響かせている。周囲の地面に激突していない所を見ると特定の範囲の中を反射しながら飛び回っているのだろうか?俺を目掛けて飛んでいるとは考えたくない。


 ここで俺が出来る事はただ一つだ。この破裂音を目掛けてやってくる何かを待ち受け反撃することだ。俺の様なタイプでは距離を詰めて接近戦に持ち込まなくては勝機は無い。弱って身動きが取れないと考えたなら止めを刺しに来る筈だ。遠距離魔法で一発は避けたいが彼女は持っているのだろうか?そうならダメージ覚悟で上方にでも移動しなければならないが、俺はそうで無い事に賭けた。だったらもう使われていると言うのがたった一つの根拠だったが。

濃霧の中ひたすら痛みに耐えながら俺は逆転を誓った。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ