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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

三色音色 女装編

作者: ミルクマン

カツをあげてたらコロッケが焼きあがりました


まぁ結果オーライ?

「櫂斗~、僕のスカート知らな~い?」

1階から下りると、ゲームのコントローラーを持ったまま硬直している弟の姿がそこにあった

「ア、アニキ…その格好で家の中うろちょろしないでって言ってんじゃんか…」

頭を手で支えながら、軽く泣きそうでもある声で そんな言葉をかけられた

「…そんな格好って……別にふつうじゃないかなぁ?」

「上半身だけ女装してる奴は普通とは呼ばないよっ?!」

たしかにウィッグをつけて化粧をしているが服は学校指定のシャツである

一応男物であるが、弟にはすでに女装に見えているらしい

すると今度は顔を赤くし目を逸らしながら

「あと…スカートないならせめてズボン穿いててくれよ……」

っ!?言われて気づいたが下はどうやらパンツ1枚の状態で降りてきていたらしい、ギリギリシャツで隠れてはいるが…

「ま、まぁ家族なんだしこれくらい…」

「女装アニキのパンツ見せられる弟の身にもなってくれよーっ!!!」

そんな言葉が家中に響いた


「先輩っ!おはようございますっ!」

「おはようっ早速だけどお客さんの相手お願い」

「はいっ」

衣装に40秒足らずで着替え、お客さんのオーダーを取りに行く

客をまたせず癒しの笑顔を送ります を看板に掲げたコスプレ喫茶【ピクシーランド】

この時間はかなり込むのだが、弱音を吐いてはいられない

この仕事は楽しいし先輩も店長もやさしくしてくれて、なにより自分の趣味の理解者ここには

たくさんいる、むしろこの時間は普段の疲れを癒してくれるくらいだ

カランコローン

「「いらっしゃいませご主人様☆」」


客が少なくなってきたのでここで少し休憩をとる、癒されるとはいってもやはり疲れるものだ

「うぃーっすおつかれ~」

「おつかれさまです」

休憩室に入ると先に先輩が休んでいた

「そういえば店長は今日も来てないんですか?」

「たしか今度は隣町のヤクザんとこにいってるらしいよ、なんか全員悪夢を見るまでシメてくるとか

なんとか…」

相変わらず人の予想の斜め上を行く人だなぁ

思わず苦笑い

「てかあんたがこんなに早く休憩とるなんて珍しいね、なんかあった?」

先輩は先輩で人の心を読んでくるから恐ろしい…

「はい、今朝弟とちょっと…」

「はは~ん年頃だもんね~、いろいろあるさ~」

「やっぱり兄がこんなんじゃ変ですかね…?」

「あんたはあんたらしくしてりゃあいい、いつか分かり合える日がくるさ…」

先輩は少し遠くを見つめたような目でぼくに言った

「…ありがとうございます先輩、少し気が楽になりました」

そういうと先輩はニコッと笑った

カランコローン

どうやらお客さんが来たようだ

「じゃあ先輩、ぼく行ってきますね」

「もう休憩はいいの?」

「はい、大丈夫です、逆にうずうずしてきたくらいですよっ」

がんばっといでーと手を振る先輩を背中に休憩室を出ると、聞いたことある声が聞こえてきた

「だからさあ、コスプレ喫茶なんだろう?ホストの衣装の出迎えがあってもいいと思うんだ」

「みんなっ!だんっぜんその衣装が似合ってるからっ!!ホスト服なんて着たらこのホモに何されるか わかったもんじゃないわよっ!?」

「おいおい…2人共店の中でくらい静かにできないのか…」

見るとやはり見知った友人達が来てくれていた

「みんなぁいらっしゃ~い」

「おうっ頼むからこいつらの暴走を止めるのを手伝ってくれないか」

「ちょっこいつらって?!あたしはこいつの魔の手からみんなを守ってるだけでしょうがっ!!

主にこいつ一人の暴走よっ!!」

「お前ら好き勝手いいやがって!ここには磨けば輝く原石がこんなにもいるのに

女装させとくなんてもったいないじゃないかっ!!」

「あんたは少し自重しなさいっ!!」

目の前で暴れている友人が女の子に羽交い絞めにされている

となりを見ると「やれやれ…」と嘆いているもう一人の友人、手には指に穴の開いた手袋とチェーンが

値札付きで装備してある

「あっ、これは違うぞ?!たまたまそこの店で安かったからっ!!ほらこの時期冷えるじゃんっ!?」

「あんたも何言ってるのよ?外の気温だいぶ暑かったわよ?」

「いやっちがっほら俺セールストークに弱くて…」

「フハハハハーこれさえあれば我が闇の力も少しは封じることができるやも知れぬなー…って言ってたな…」

「てめー一言一句覚えてんじゃねーーっ!!」

友人達はいつでもどこでも変わらない、だからもしぼくが変わるとしても

今じゃなくてもいいよね…ダメ?

わいわい がやがや

「あんたの友達濃いのばっかね」

不意にバイト仲間からそんな言葉をかけられた

ぼくは友人達を見回して思う…


やっぱりぼくはふつうな方だよね☆


書いててこのジャンルは難しい事を改めて悟りました

これからも腕を磨いていきたいものです


流し読みでも読んでくださった方ありがとうございました


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