第71話 再会
こんな所で――
しかも、このような形で再会しようとは――
夢にも、思っていなかった。
直感を信じて――
良かった!
本当に――
良かった。
俺は――
安堵した。
新たな仲間と共に
「気が付いたかい?」
俺は――
セシルに聞く。
暫くして――
先ずセシルが回復、起き上がる。
「ごめん」
セシルが――
謝る。
「無理させたからね。もう起きてもいいの?」
俺は――
心配する。
「うん。もういい」
セシルが――
答える。
よかった――
本当に、よかった。
そして――
今、セシルが横になっていた隣には――
俺の幼馴染で、俺が家を出ていく事になった時――
唯一見送ってくれた2人が、横たわっている。
2人とも――
恐らく、結構な量の血を失った。
なので――
暫くは、起き上がる事も出来ないだろう。
なので――
この間に、食事の用意をする事にした。
本当は――
どの階層か調べるべきなのだけど――
まだ何が襲ってくるかも、わからないこの状況下――
まともに動けるのは、俺1人。
なので――
様子を見つつ、温かい食事を作っていく。
ある程度――
作り終わった頃に、セシルが――
「デルク、2人の意識が戻った」
セシルが――
言う。
意外と――
早く気が付いたみたい。
「レイナウト、ロース、久しぶりだね。俺がわかる?」
俺は――
2人に聞く。
レイナウトは――
俺を、じっと見つめている。
まだ――
はっきりとした感覚が戻っていないのか、ボーっとしているようだ。
俺は――
温かい飲み物を用意し、レイナウトに飲ませる。
セシルは――
ロースに。
飲み終わった頃――
ようやく意識がはっきりしてきたのか、レイナウトが――
「あれ? 死んだはずのデルクがいる。ああやっぱり死んだのか。デルクすまないな。君を先に死なせてしまい、せめて君を死なせた相手に一矢を報いようと思ったんだけどね、果たせなかったようだ」
レイナウトが――
言う。
まだ――
記憶が、こんがらがってるのかな?
で――
ロースは――
「セシルちゃん? ごめんね、私も死んじゃった。セシルちゃんをダンジョンに突き落とした冒険者に復讐しようと思ったけれど、私達も突き落とされちゃった」
ロースが――
言う。
あれ?
セシルは――
ロースと、知り合い?
「私達は上級職だったから、よく一緒に講義を受けていた」
セシルが――
説明する。
成程――
神聖騎士も、そうだけど――
魔法戦士も精霊使いも、上級職。
通常の職種に比べ――
成長が遅く、その代わり強力な能力が備わっている。
なので――
そう言った知識を、教えてもらっていたのだろう。
さて――
そろそろ2人共、意識がしっかりしてきたようだ。
なので――
この辺りで、俺とセシルは生きているし、2人共助かった事を――
認識してもらわないと。
「俺はまだ生きているし、セシルも助かった。それとレイナウト、ロース、君達は助かったんだよ」
俺は――
言う。
「え? 本当かい? 信じられないな。あ、いやそうじゃなくってデルクを信じないのではなく、あの状況下で僕とロースが死ななかった事を信じられなくってさ」
レイナウトが――
言う。
「そうよ! で、デルクとセシルちゃん、本物? 本当に生きているの?」
ロースが――
聞く。
「まあまあレイナウト、君達2人に関して何が起こったのかは後々聞かせてもらうよ。それと、俺もセシルもちゃんと生きてるよ」
俺は――
答える。
「ああよかった」
レイナウトが――
安堵する。
「セシルちゃんごめんね、力になれなくて」
ロースが――
謝る。
「そんな事はない。地上ではよくしてもらった」
セシルが――
答える。
「はいそこまで! 今はまず失った血と体力を回復させないと。話はまた追々聞くよ」
俺は――
2人を止める。
こうして――
何とか再会した。
だが――
今後、どうなる事やら。
俺は――
不安になった。
だが――
セシルがいる。
レイナウトとロースも――
いる。
4人――
なら、大丈夫。
俺は――
そう信じた。




