第28話 収納かばんを製作してみる
以前――
トゥーニスに見せてもらった収納かばん。
<名前:収納かばん>
<用途:物体を収納する事ができる。重量制限305キロ。カバンの口が通る事の出来る物を収納可能。全長制限5メートル。>
<素材:布・紐>
<必要スキル:道具作成・錬金術・付与・空間魔法>
これがあれば――
便利だなあと感じていた。
なので――
作製しようと、悪戦苦闘している。
それと同じく――
表示プレート。
<名前:ステータス表示プレート(改)>
<用途:ステータス表示を表示する事ができる。また、職業固有のスキルを表示する事ができる。>
<素材:表示プレート本体(ミスリル及び鉄)・魔石>
<必要スキル:道具作成・錬金術・付与・鑑定>
これも――
作成できないだろうか。
ただ、必要な素材がミスリルなので――
簡単には、できなさそうだ。
問題は――
錬金術と付与。
たいていの魔道具には、錬金術と付与スキルが必要で――
後は、道具作成が必要だ。
これは元々持ってるので、問題ない。
だが――
どうしよう。
鑑定は、商人になれば得られるスキル。
一番厄介なのは――
空間魔法。
魔法使いではなく、空間魔術師という特殊なジョブになる必要があり――
このジョブになって、空間魔法というスキル? 魔法? を育てないといけないので、時間が掛かっている。
あれ?
空間魔法は、スキルなの?
魔法じゃないの?
どういう基準で分けているのか、わからない。
表示プレートに関しては――
金さえあれば、ミスリルは手に入るのでいい。
だが――
スキルは、そういう訳には行かない。
まあ――
トゥーニスの頼まれ事を行ったら、ある程度お金は頂けたので――
ミスリルは、そのうち買えそうだ。
頑張って鍛錬をしたおかげで――
錬金術・付与・空間魔法は、それぞれレベル2になった。
何とか――
最低限の収納かばんは、作れそうな状況になった。
なので――
こっそり、練習している。
カバンは――
どんな袋でも、収納できれば何でもいいようだ。
なので、道具作成で簡単な袋をいくつか用意した。
そして――
そこに錬金術を発動しつつ、カバンに向けて空間魔法を展開。
空間魔法を、カバンに付与で固定するという作業を行っている。
中々――
成功しない。
何度やっても――
失敗する。
魔力が、安定しない。
付与が、上手く機能しない。
だが――
諦めたら、そこで終わりだ。
俺は――
何度も、何度も、挑戦した。
そんな中――
たまに、収納かばん(劣)が出来上がる事がある。
劣――
って何だ。
せめて、効果小とか小容量のような表示にならないのだろうか。
そりゃあ――
トゥーニスに見せてもらったカバンに比べれば、数段劣る。
だけど――
それでも、普通のカバンよりは相当入る。
<名前:収納かばん(劣)>
<用途:物体を収納する事ができる。重量制限12キロ。カバンの口が通る事の出来る物を収納可能。全長制限67センチ。>
<素材:布・紐>
<必要スキル:道具作成・錬金術・付与・空間魔法>
微妙な性能に――
なってしまった。
ただ――
これには、飲み水を入れる事が出来る。
なので、水筒に小分けした水を収納して、常時持っている。
万が一の時には――
これで凌げそうだ。
なので、持っておく事にする。
こういったカバンが――
5つほど出来上がった。
水と食料、後はその都度冒険に必要な物を収納している。
5つカバンがあれば――
60キロほどの重量物を、殆ど重量制限なく運べる。
これは――
(劣)とはいえ、凄い事だ。
ランタンや調理器具、ロープや武器を収納した。
テントや毛布も入るのは、ありがたい。
ただ――
毛布は大きなものは入らないので、小さく出来るものに限るが。
それでも――
十分だ。
俺が――
色々アイテムを作ったりしている間に、更に時間は進んだ。
気が付けば――
3ヶ月が経っていた。
毎日、訓練。
毎日、製作。
毎日、成長。
そして――
事件は、唐突に発生した。




