第271話 訳の分からないまま連れていかれるヴィーベさん
どうやら何かを察したリニさんが早速セシルとロースを捕まえています。
「精霊さんから聞いたんだけど、貴女達遊び人になって、しかもサードジョブまで取得したんでしょ?どんなのだったの?ユスティネさん凄かったって聞いたんだけど??」
「その事なら確かに凄かった。そして私はけっこう……」
「私も一寸だけ見ちゃったけど、凄かったわ!それと私の場合もね……」
「うんうんそうなんだ!流石にセシルちゃんもロースちゃんも一寸早いもんねえ。でも私は……」
何やら女性陣が固まっています。
因みにユスティネさんは王妃様達の所で何やら話し込んでいます。
そしてトゥーニスさんは陛下や宰相閣下と。
女性陣は皆華やかに談笑している感じですが、男性陣は総じて深刻な表情です。
「そんなにか……」
「トゥーニス殿、真っ白になっていましたぞ。」
「最初は良かったんだが……ああも際限なく求められると、もげるかと思った。」
「もげるか。」
「最悪行為中に……」
所々聞こえるのですが、皆さん何故か途中から小声になるので聞こえません。
聞こえなくてよかったような気もしますが。
そしてこれから人柱となっていただくヴィーベさんですが、ここに連れられた理由をどうやら聞かされていないようで、
「なあデルク、俺って何でここへ呼ばれたんだ?」
「それですがヴィーベさん、サードジョブまで取得しませんか?」
「え?それ今から?」
「そうです。既に俺と行動を共にしている3名は全員サードジョブまで取得し、トゥーニスさんとユスティネさんも取得しました。次は俺達と年齢も近いお2人で、という事だったんです。」
「そうか。サードジョブか。なあ、何で皆サードジョブを、その前にセカンドジョブを取得しないんだろうな。デルクを見れば取得すべきと思うんだが。」
珍しく(ヴィーベさんに失礼ですね!)ヴィーベさんがまともな事を言っている!
「ではヴィーベさん取得しますか?」
「因みにリニも一緒になのか?一緒にここに連れられたんだ、そういう事なんだよな。」
「ええ。ただロースも既に取得しましたし、ユスティネさんも取得しました。なのでそんなに心配する事はないと思うんですけれど何か心配事がありますか?」
「いやあ心配って言う程の事じゃないんだけどな、俺達をここに引っ張ってきた精霊、あれ等が何かリニに言っていたんだよ。そしてここへ来たらトゥーニスの親父が真っ白になって干からびていたから色々考えさせられたんだよ……なあ、まさか俺もあんな風にならないよな?」
「うーん……どうなんだろう。こればかりは俺にはわからないかな。まだサードジョブを取得した事例が少なすぎるので。なので今後の為に是非ヴィーベさんには人柱をお願いしたいんです。それとレイナウトは大丈夫だったよ?」
「わかった。お前の友達は大丈夫だったって聞いたら何だか安心したよ。なんだかんだで当たって砕けるよ。リニもいいみたいだな。じゃあ早速やってもらおうか。」
ヴィーベさんがそう言うと成程、女性陣がこちらへやってきます。
なんとなく女性陣の方がこの事態を把握しているような気がするのは俺だけでしょうか。




