第262話 根幹を揺るがす一大事
「セシルにはファーストジョブは普通に知られている方法で転職してもらいました。勿論遊び人です。」
「司祭であれば可能だが、しかしいつの間に、何処で行ったのじゃ!」
「順を追って説明しますから、そんな慌てなくても大丈夫ですから。」
しかしここで王妃様から待ったが。
「デルクや、本当に私共に伝えてもいいのですか?」
王妃様は俺をじっと見つめています。
俺も真剣なまなざしで見つめ返します。
「王妃様ご心配なく。分かった上でお話しする事にしたのですから。」
「そうですか。では続きを。」
「まず場所ですが、場所はどうでもいいです。ダンジョン100層の、俺達の為に用意してもらった拠点で行いましたが、単に人目を気にしないで済むので選んだので、場所は関係ありません。そして選定板ですが、これは教会に置いてあるのを解析し、複製しました。」
「おいデルク!選定板を複製だと?信じられん!」
すると今度はトゥーニスさんのお母様が陛下の頭にげんこつを。
ごん!!!
「痛いぞ!脳天に拳骨は反則なのじゃ!」
「黙ってデルクの話を聞く!」
「はい……」
やっと陛下が落ち着いた?様です。
「選定板は今も収納かばんに入っています。ただ、何処の教会の選定板でも効果は同じだと思いますから複製したとかはどうでもいいんです。」
一寸一呼吸です。さてと、ここからが本題。
「そしてセシルにセカンドジョブを選定する直前までやってもらいました。えっと、言わなくてもよかったかもしれないのですが、司祭は俺がジョブチェンジしていました。そしてセシルに遊び人を選択してもらいました。」
するとやはり陛下が待ったをかけます。
「一寸待て!デルクよ今、選択したと言ったか?セカンドジョブをか?」
「はい陛下。セシルには遊び人を選択してもらいました。サードジョブも同様です。」
「デルクよ、少し待て。おい皆今の話を聞いたか?」
最初に返答したのは宰相閣下です。
「はい陛下。デルク殿は確かにセシル嬢にセカンドジョブを選定する直前までやってもらい、その後遊び人を選択してもらいましたと言っておりました。」
「デルクよ、つまりなんじゃ?セカンドジョブの選定をデルクの……セシル嬢が遊び人を選択したと言ったのか?」
「はい陛下。あ、そうだ忘れていました。遊び人ですが、恐らく、いえ確信していますが運がないとなれません。これはファーストジョブの時に確認しました。」
しまった。順番を間違えました。
頭の中では整理できていたのに、緊張すると駄目ですね。
「ますますわからん。デルクよ、何故運が必要とわかるのだ?」
「それに関してですが、最初はそのままの状態で選定板に触れ、その次に運が上昇するアイテムを装備して挑みました。結果は私の予想通り運を上昇させると遊び人の項目が増えていましたから間違いありません。」
「運か……それはステータスの運なのだな。」
「ステータスは間違いありませんが、これに関しても3人の結果で分かった事があります。」
「ほう、何がわかったのじゃ?」
「転職で影響するのは、レベルアップによるステータスの補正は関係なく、本来の個人に備わっているステータスに影響が出ます。」
「それは矛盾があるのではないかデルクよ。その方さっきアイテムによる補正、つまり運を上昇するアイテムを装備したのであろう?これは自分のステータスではないではないか!」
「そうは言っても結果が全てですから。」
「むう……しかしとんでもない情報じゃのう。」
本命はまだなんですけどね。
陛下がこれを聞いたらどうなるのか……少し楽しみでもあります。




