第252話 セシルに続け!
セシルが、セシルが……。
やってしまいました。しかも大好きなセシルに。そしてジョブチェンジしちゃったからセシルは今遊び人。
なので装備は、鎧は外れちゃっています。
神聖騎士専用の装備だったから仕方がないのだけれど……新しい鎧を何とか工面しないと!そ、それより今後どうするか!
あ……死んで詫びをいれても嫌がるだろうしなあ。
デルクが絶望に打ちひしがれている頃、これを好機ととらえたセシルはというと、
「デルクありがとう!大好き!【ぐいぐい行く!今しかない!今この時を逃せば……鈍感デルクに考える時間を与えては駄目!】」
あれ?何だか柔らかいんですけど何で?
俺に抱き着いているセシルを見て気が付きました。
鎧を装備していない!ああ、さっき見たんだよねえ……だからその、柔らかいんです……セシルってこんなに柔らかいんだ。
「そ、そのセシル、大丈夫?」
「いたって元気!ただ確かに問題がある。一寸調べてほしい【言っちゃった!どどどどうしよう!恥ずかしい!】。」
「え?何処か変だったり?」
「う、うん、ほらここが凄くて触って確認してほしい。」
セシルはそう言って俺から離れ、俺の手を取って……。
うわ、なんだか緊張する!
【ここが勝負時!】
《ふにゅ》
あろう事かセシルは俺の手をそのまま自分の胸に押し付けてきたんです。
こう言っては何ですが、セシルは小柄で細身。
そう思っていたんです。だけどその、柔らかかったです……そして凄くどきどきと心臓の音が。あれ?ちょっとドキドキすぎる?
「ど……どう?」
「え……あ……その……柔らかいです。」
「あ……そ、そう?」
「うん……だけどその、なんだかドキドキが凄すぎるんだけど、本当に大丈夫?」
【デ・デルクが……私が触らせたけれど、触ってる……きゃああ!!!】
あ、セシルの顔が真っ赤というか……。
そう思った瞬間、セシルが俺にしなだれかかってきました。
つい抱きしめてしまいますが……あれ?様子が変だ?
「ふぎゅう……」
「セシル?」
……
セシルはどうやら興奮しすぎてしまったようです。
そうだよね、普段のセシルはあんな事しないよね?
びっくりした……。
【あれ?どうしたんだろう?何で私寝てるの?】
「セシルちゃん頑張ったけれど、まだ早かったようね?」
ロースは同性なので、セシルの世話を任せました。
流石に異性の俺では……問題ありだしね。
「私気を失っていた?」
「うん。まあでもまだチャンスはあるから。」
「……わかった。」
女性陣がそんな事をしている間に、俺はレイナウトと選定板をにらめっこしていました。
「デルク、僕もセシルに続きたい。」
「だけどいいのかい?」
「むしろできるのであれば率先したいね。」
「うーん……でもセシルがしちゃったからなあ。じゃあレイナウトもするかい?」
「ああ、じゃあ早速頼むよ。」
「因みにレイナウトも遊び人だよね?」
「当然だ。それとロースも同じようにしてほしいって言うと思う。」
「わかったよ。」
ぶっちゃけまだ俺はセシルの事でまともに考えられない状態なんです。
なので本当ならレイナウトの事も、もう少し考えてもらうよう説得する所なんです。
「さあ始めよう!」
駄目だ、セシルの事で頭が一杯。それにどうしてセシルはあんな事を?
は!そうだドキドキだから心音を確認させたかったんだよね?だけど心臓ってもう少し違う位置なんだけれど?
やっぱり鈍感デルク。だが一歩前進?頑張れセシル!デルクを攻略できる日は近い?




