第244話 レベリングと複数ジョブの議論
陛下達がレベリングと複数ジョブの事に関して熱い議論を交わしています。
何だか蚊帳の外?
そうだ、この際だから4人で話し合いをすればいいんだ。
そう思ったのですが、俺の周りは既に3人が集まっています。
「デルクを見ていたからあまり深く考えなかったが、複数のジョブに関しては今更ながらデルクは規格外なんだな。」
半ば呆れたようにレイナウトが言うけれど、
「そうなのかな?でも今まで3つのジョブが同じだった人が居なかったって事だよね?だけどあれって何か条件があるんじゃないかな?」
「ねえデルク、条件ってどういう事よ?選定を受け、そこで得られたジョブってそれぞれ条件があるって事?」
「うん。ロース、選定って結構な確率で親の職業を引き継ぐんだ。それは知っているよね。」
「ええ知っているわ。だけどそれは親のやる事を間近で見て学んだからだって司祭様は言ってたわ。」
「そこなんだよ。つまり選定を受けて得られるジョブって、そう言う風にある程度自分で選択肢をそこに持って行けるんじゃないかと思っているんだ。」
「だけどデルク、君は3つとも遊び人だったじゃないか。君こそ色々な生産系になっても不思議じゃないと思うんだがな。」
そうは言っても実際に引き当てたのは遊び人だけなんです。
俺自身、なぜ3回とも遊び人だったのか、答えが出ていないんです。
「デルクは運がいい。」
セシルの一言で場が一瞬静まり返ります。
「そ、そうかなセシル。俺ってそんなに運がいいのかな?」
「同じ職業を3つ立て続けに選択できるって相当運がいい。」
「セシル何が言いたいの?」
「遊び人はその名前から遊んでいる人を連想させるけれど、実際はそうではないとわかるはず。それにデルクって実際の運もいい。」
運。まさかと思うけれど、遊び人の条件って運?
ラック次第なの?
「ねえセシルちゃん、まさかと思うけれど、遊び人って運任せ?」
ここで俺はふと思いました。
ダンジョンで獲得したアイテム、鑑定してないのあったよね?指輪とか。まさかと思うけれど、運の上昇する奴ってあったり?
「一寸色々鑑定する。」
さていくつあるかな?
それと多分ラック上昇のアイテムって作れるよね?店でも扱っているような気がするけれど。
能力の上昇アイテムや、経験値関連、何かの耐性のアイテム。
そんなのが多くあったのだけど、暫く鑑定していると……あった!
よくわからないネーミングの指輪。
【勝利の女神はほほえむ】
【運がないとお嘆きの紳士淑女の皆様に朗報です!キッシャー商会が提供するこの指輪、なんと装備している間1分に1程度魔力を消費するとはいえ、運が急上昇しちゃうぞ!魔力が尽きても指輪は壊れず、再び魔力が溜まるまであなたを待ってくれる優れもの!これさえあれば今日も賭け事で勝っちゃうぞ?】
……何この説明。
ダンジョンのドロップアイテムなのに、妙に俗っぽい文章です。
俺は鑑定結果を3人に伝えます。
「するとなんだいこの指輪は、装着者の魔力を消費する代わりに運が上昇するのかい?」
「そうみたい。それと色々調べたけれど、なんだかこんな怪しい言葉のアイテムが多いんだよ。」
これはダンジョンの管理をデルタ1に任せた組織の世界において極ありふれたアイテムの1つ。
そういったアイテムをデルタは多数所持し、ダンジョンで発見される貴重なアイテムはこれらをベースにしているのだが、デルク達がそれを知るはずもなく……。




