第23話 2週間
その後、2週間――
俺は、ジョブチェンジで商人になり、スキルの習得、ジョブのレベルアップに励んだ。
毎日、同じことの繰り返し。
朝起きて、ジョブチェンジ。
鑑定の練習。
そして、ヴィーベとリニから色々な知識を学ぶ。
日々、成長を実感できた。
そんな折――
衝撃的な出来事が起こった。
トゥーニスが、少し遠出をするという事で、何やらカバンに色々アイテムを仕舞っていた。
暫く見ていると――
明らかに、カバンへ入りきらない大きさや量のアイテムをどんどん仕舞っている。
え?
どういうこと?
あの大きさの剣が――
カバンに入った?
それを見て、俺は驚いた。
「何だデルク、収納カバンを知らぬのか?」
トゥーニスが、笑いながら言う。
噂では聞いた事はある。
だが――
実物を見たのは、初めてだ。
「鑑定してみるか?」
トゥーニスが、カバンを差し出してくる。
「いいんですか?」
俺は、驚いて聞く。
「ああ、デルクならひょっとして、そのうち収納カバンを製作してしまうのではないか?」
トゥーニスが、期待するように言う。
「このようなアイテムを作る事って可能なのでしょうか?」
俺は、疑問に思う。
こんな魔法のようなアイテム――
本当に作れるのか?
「実際にこうして存在しているのだ。誰か知らんが作ったのだろう。そうだ、他にも希少なアイテムは沢山あるからな、その内見せてやろう。鑑定すればデルクなら製作する切っ掛けを得られるのではないかな。そうだな……魔剣なんかどうだ? 他には……」
トゥーニスが、何やら用意してくれる。
俺は早速――
ジョブチェンジをした。
商人へ。
そして、【鑑定】を発動。
すると――
<名前:収納カバン>
<用途:物体を収納する事ができる。重量制限305キロ。カバンの口が通る事の出来る物を収納可能。全長制限5メートル。>
<素材:布・紐>
<必要スキル:道具作成・錬金術・付与・空間魔法>
ええと……
重量制限、300キロ超えている?
全長も5メートルとか――
どうやって出し入れするんだ?
そんなに収納できるの?
びっくりだ。
このようなものを作れたら――
旅が快適になりそうだ。
上手く活用できれば、組み立て式か、折り畳みの住居も収納できるのでは?
そうなれば、旅はより快適だ。
野宿になっても、まともな住処があれば安心だから。
それと――
気になるのは空間魔法。
確かに、そういった職業はあるようだ。
だが、どうすればいいのか見当もつかない。
それと――
以前にもあったが、付与というスキルはアイテム作りに欠かせないスキルなのだろうか。
どうやって、このスキルを育てるのか。
思案のしどころだ。
それに加え、錬金術。
道具作成で、カバン本体を作成?
空間魔法で、カバンに収納の能力向上を展開?
付与で、空間魔法の効果をカバンに与える?
ここまでは分かる。
だけど――
錬金術は、何処で使うんだ?
うーん、わからない。
空間魔法の効果を付与でカバンに与えられそうだが……
それの維持?
魔力を安定させたり?
どれも必要そうなので――
今後は、これらも積極的に使ってみよう。
俺は、そう考えた。
その後――
トゥーニスが持ってきたのは、とりあえず手持ちにあったという護符だった。
攻撃魔法の護符が4種類。
回復魔法の護符が4種類。
攻撃魔法の護符は――火・水・風・土。
回復魔法は――怪我の回復・精神力の回復・魔力の回復・毒の回復。
俺は、それらを次々と鑑定した。
皆、素材は紙とインク。
道具作成で作る。
効果は各種の属性魔法と付与、錬金術――
このパターンになるのかな?
やはり――
錬金術と付与が、鍵になりそうだ。
俺は――
これらのスキルを、早く習得したいと思った。




