第221話 今度は女性が寄ってたかって
国王陛下が退場し、何故か王妃様とトゥーニスさんのお母さんは側室なのかな?扱いがよくわからないので奥様としましょうか、2人が戻ってきました。
陛下は実際どうしたんだろう?
で、王太子様かな?の奥様3人もそうですが、ユスティネさんもデルタさんの所に集まって群がっています。
そして色々聞いたり触ったり。
国の頂点に立つ方々がこうも興味津々になれるというのは、やはりデルタさんの存在が如何に規格外かという事でしょう。
「どうなっているのですかこの素材?こうして手で触れる分には柔らかくすべすべして手触りの素晴らしさがわかりますし、ですのに何故胸を揉んでも硬いのですか?もしやあなたの胸は硬いのでしょうか?」
王妃様が遠慮なく触りまくって、陛下の奥様も触りまくり。
「普通の剣で切りつけ、刺しても傷ひとつつきません。オリハルコン製の剣でやっとと言ったところでしょうか?」
デルタさんが不穏な事を言っています。
「では少し試していいかしら?」
そう言ってトゥーニスさんの母君は、何処に隠し持っていたのかいつの間にか短剣を手にしています。
やっぱりこの方は普通ではないですね。
「何処でも構いません、どうぞ。」
そして見えないほどの動きでデルタさんは切り刻まれて……はいないです。
短剣が折れました。
「うわ、何これ全く歯が立たないどころか折れちゃったよ。これも業物、ミスリルなんだけど。」
「私ので宜しければ着てみますか?あいにくと着替えを持ってきていないので、もし試すのでしたらこれを脱ぎますが。」
「ではお願いしましょうか?いいのですか?」
王妃様も興味津々です。
「問題ありません。」
男性もいるのに、目の前で脱いじゃったデルタさん。
下半身はスカートがあるのでいいのですが、あ、ちゃんと上半身はもう1枚中に着こんでいるので安心のようです。
……俺は見ていないです。見ていない。
「こちらです。常に浄化が行われるよう付与がされていますので、汗などは問題ないですし、サイズの自動調節機能もありますので多少体の大きさが違っても問題ありません。」
で、差し出された服を引っ張ったり伸ばしたり。
で、流石に王妃様が試す訳にはいかないのでトゥーニスさんの母君が試すようです。
彼女は比較的軽装です。
「これこのまま着てもいいのかな?」
「そうですね、その服であれば問題ございません。そして王妃様、こちらのスパッツであればスカートの中から穿けば問題ないのですが如何なさいますか?」
「では穿いてしまいましょう!」
そして上と下は別々の人が身に着けてしまいました。
「何これ身体に密着するけれど熱くもないし快適?そして……あら?これでも胸は私それなりの柔らかさがあるのだけれど実際に揉んでみると硬いわね。」
「こちらもいいですね。動きに全く違和感がありませんし、お尻が凄く硬いのに歩く時に動きを阻害しませんわね。」
「そう言う衣類でございます。」
「じゃあデルタさん、貴女の胸とお尻は柔らかいのかしら?」
「触りますか?」
早速群がっています。
「あら、先程と違いこの素材もすべすべですが、柔らかいわね。」
「お尻も普通に柔らかいね!」
その後満足したのかデルタさんは元の姿になりました。
「それ欲しいわね。どうしたら手に入れられるかしら?」
王妃様の質問に対しデルタさんは、
「スキルを用いれば似た機能の服は作る事は可能と思われます。ただ素材に関しては今の技術では再現が難しいと思われますので、何かで代用して頂く必要があります。そして現物ですが、申し訳ありませんが余分はございません。生涯これで過ごしますのでご了承を。」
「え?ずっとそれなの?それはそれで寂しいわね。」
「ダンジョンでは着飾る必要はありません。見せる相手もおりませんから。」
一寸それはどうかなと思ったのですが。
例えばセシル。
俺とずっと過ごしてきて、ダンジョンを脱出するまでは鎧姿だけだったけれど、彼女はダンジョンを脱出後に俺と会うのに白いワンピースに着替えてくれました。
その時の衝撃の凄まじさは一生忘れないでしょう。
勿論セシルが何を着てもセシルに決して変わりはありません。ですがその魅力が身にまとう衣類でずいぶん変わります。
ですのでデルタさんも、もう少しお洒落でもいいと思うのですが、ダンジョンの100層では出会いそのものが無さそうですね。
……いつかデルタさんにも、そういった機会が訪れるといいのですが。




