第219話 驚きをもって迎え入れる
デルタさんが出現し、場内は更なる騒ぎに。
「現状を確認。ヴィッテヴェーン王国王都ヴィッテヴェーン。ヴィッテヴェーン城の謁見の間でございますね。」
俺は何度もダンジョンにこうして行き来しているから今更驚かないけれど、この場に居合わせた人々はこの国の中枢、まあ王様達がいるので実際この国のトップなんだけれど、それでも驚いています。
まあ突然魔法陣が展開されて女性が現れたのだから、それは驚くよね。
「その方がデルタと申すか。」
あ、真っ先に立ち直ったのは王様ですね。流石です。
玉座でふんぞり返っていろよと言われていたのに、ちゃっかり玉座に戻っています。
「お初にお目にかかります。私δ197型と申します。失礼ながらアウフスタイン・シャーク・ノルベルト・ルドルフ・ヴィッテヴェーン国王陛下とお見受けいたしますが相違ないでしょうか。」
流石に王様の前なので、デルタさんも丁寧な言葉遣い……って普段から丁寧だよね?俺にも様付けで呼んでくれているし。
そしてフルネームを一言で言い切るとは、デルタさんさすがです。
「そうじゃ。余がヴィッテヴェーン王国の国王である。」
この国の王様はフレンドリーなので、こうして直接話ができるようだけど、国によっては直に話しかける事を禁忌としていて、誰かが間に入って話をするような国も多いのだとか。
それに比べたらこの国はいいよね。ただ国王陛下の性格があれだけど。
「こちらにおりますデルク様の要請に応じこうして参ったのでございますが、何かダンジョンに不備がございましたでしょうか?」
「その方ダンジョンの管理人という事だが、何だそれは?」
「詳しい説明は禁則事項に抵触する可能性がありますので、詳細はお伝え出来ませんが、皆様が深淵のダンジョンと呼んでいるダンジョンの維持管理を任されています。」
「ほう、今ダンジョンの維持管理を任されていると申したな。それを任じたのは誰だ?」
「私自体は前任のデルタより任を受け継いだので、命じられたわけでは御座いません。ですがδ1型に対しては確かに任じた者が存在いたしますが、それを明かす事は禁則事項に抵触いたしますのでお伝えする事が出来ません。」
「そうか、それは残念だのう。因みに其方に無理やり聞き出した場合、禁則事項を破る事になると思うがどうなるのだ?」
「私の全身から血が噴き出し、いずれ死に至りましょう。」
「そ、そうか。まあ無理に聞くのはやめよう。では聞きたい。最近深淵のダンジョンに異変が発生し、かの大穴が消えたと報告があったのだが、其方の仕業か?」
「正確には違いますが、私が関与いたしました。ダンジョン修復機能が損傷しており、それが修復できましたので、大穴をダンジョン修復機能を行使し修正いたしました。」
「その辺りはこのデルクに聞いたが、ダンジョンとはそもそも何なのだ?」
「簡単に言えば魔素が濃い場所にダンジョンは存在いたします。その魔素を適正に保つためにダンジョンは存在いたします。」
前に聞いたけれど、そもそも魔素って何だろう?
そしてデルタさんは「適正に保つ」と言った。魔素が多すぎると何か問題が起こるのでしょうか。
それも禁則事項なのかもしれないけれど、少し気になります。




