第214話 城内で待機
俺達4人は客間へ通され、そこで待つように言われました。
トゥーニスさんはユスティネさんと共に別の場所へ。
そりゃあなんだかんだでトゥーニスさんは伯爵様だし、ユスティネさんは近い将来伯爵夫人になる……なるんだよね?もう婚約者扱いらしく、別の部屋に向かいました。
しかし特に聞いてはいないんだけど、俺達は一体ここでどうしたらいいのでしょうか?
そもそも王都へ、と言われたけれどまさかいきなり城の中に入る事になろうとは全く考えてもいませんでしたから、驚きです。
「デルク、なんで俺達いきなり城の中へ通されたんだろうな?」
レイナウトは俺が疑問に思っている事をやっぱり疑問に思っていたらしく、そう聞いてきました。尤も俺が明確な答えを返してくるとは思っていないようですが。
「俺にもさっぱりだよレイナウト。俺はトゥーニスさんが王都で住んでいる場所へ向かうとばかり思っていたからさ、いきなりの入城で驚いているんだよ。」
一体どうしてこうなった?状態です。
「何か恐ろしい事を頼まれるんじゃないの?ほら私達って一応ダンジョンを攻略した訳でしょ?だったら実力を過大評価され、もっと厄介な何かを私達に吹っ掛けてくるのじゃないかしら?」
「だけどロース、だからと言っていきなりとんでもない任務を俺達に課せるとは思えないよ。」
「どうしてそう思うのレイナウト。」
「もし国王陛下たっての希望だったとして、俺達の事は殆ど知らない訳じゃないか。もし俺が国王を排除したいと思っていたらどうするんだ?」
「あ、それもそうね!城に入れるならそれなりに為人を調べるわね?」
「そうだロース。それにな、デルクは問題ないだろう。何せ伯爵様の知古だからね。」
「いや知古って違うよ。弟子というかそんなのだよ。」
「でも変。デルク以外はトゥーニス様を殆ど知らない。」
「しかしセシルの場合は、ユスティネさんと知り合いだった訳だし、それは問題ないんじゃないか?」
結局4人でどうしていきなりここへ連れてこられたのか議論を交わしましたが、答えらしいものは得られませんでした。
そして出された飲み物とお茶請けもいつの間にか無くなり、さてどうしようという頃になって客間にお迎えがやってきました。
「国王陛下がお会いになられます。」
え?いきなり?しかしそんな!陛下と謁見を賜るのは名誉な事でしょうが、この身なりでは失礼すぎてどうしたら?
「陛下はあなた方を、城へやってきた状態でお会いになりたいそうです。どうかお気になさらずついて来て下さい。」
まあ俺とレイナウトはいいんだけど、ロースとセシルが困惑しています。
「旅姿だよ私達。せめてスカートならよかったんだけど。」
「あまりにも地味すぎて泣きそう。」
元が大変素晴らしいんだから、何を着ても問題ないと思うけど……これは言わないでおこう。
……いや、むしろ言った方がいいのかな?
いや、やっぱりやめておきます。こういう時の女性の気持ちというのは難しいです。
そして謁見の間の手前に案内され、そこで待つ事に。
でもトゥーニスさんがいないなあ。せめて一緒に居てほしかった……勝手がわからないから、何かあれば頼りたかったのですけれど。
4人で顔を見合わせましたが、何も解決しません。
まあ、なるようになるでしょう。




