第138話 当座の資金の確保
ミスリルは――
鉄に比べ……比べるのも変ですが――
軽い。
鉄を100キロ出すのとは――
訳が、違い――
ミスリルを100キロ出すと――
テーブルに収まるかどうか、怪しかった。
なので――
床にも、置いていく。
「おお! すげえ! マジでミスリルじゃないか!」
ヴィーベさんは――
俺が出したミスリルのインゴットを――
鑑定スキルで、鑑定したよう。
「本当は魔道具で鑑定しないといけないんだけどね。私達なら商人にジョブチェンジ……商人ギルドで仕事中は商人にジョブチェンジしているんだけどね、鑑定はお手の物よ? しかし凄いわね! まだ色々あるんでしょ? まあそれはまた今度デルクが落ち着いてからでいいから、もし伝説の素材があったらそれも欲しいわね? ヒヒイロカネとか……さすがに無いわよね?」
リニさんが――
言う。
リニさん――
ヒヒイロカネ、期待していません?
だけど――
いいのかな?
色々――
面倒な事になりそうな、予感がするんだけど。
ヴィーベさんが――
ミスリルを自前の収納かばんに、仕舞っていく。
それを――
確認しつつ――
俺は、テーブルの空いたスペースに――
【アダマンタイト】【オリハルコン】【ヒヒイロカネ】
それぞれの――
インゴットを、1キロ分ずつ――
テーブルに、出していく。
手が止まる――
ヴィーベさん。
固まる――
リニさん。
「ちょ? え? ねえこれ鑑定出来ないんだけど……何よこの素材?」
リニさんが――
言う。
俺が――
答えようとしたら、ヴィーベさんが――
「うわ! デルクなんつうもん出すんだよ! 鑑定不能とか……ちょっと待ってろ! 商人ギルドで一番高性能な鑑定盤を持ってくる!」
ヴィーベさんが――
言う。
止める間もなく――
ヴィーベさんは、部屋を出ていった。
「ねえデルク、これってやっぱり……」
リニさんが――
聞く。
「ええ、伝説級の素材を3種類出してみました」
俺は――
答える。
「……私冗談のつもりで言ったのだけれど、まさか本当に持っているとはね……流石はデルク」
リニさんが――
言う。
そして――
ヴィーベさんは、出て行った勢い宜しく――
そのままの勢いで、戻ってきた。
「よしデルク! この石板の上に置くんだ! これで鑑定できないものはない……はずだぜ!」
ヴィーベさんが――
言う。
いやに――
自信のある言い方だけど――
本当に、大丈夫かな?
俺は――
恐る恐る、まずはヒヒイロカネを――
石板の上に、置く。
すると……
「ぎゃああ! マジでヒヒイロカネ! じゃあそっちの2つは?」
ヴィーベさんが――
叫ぶ。
俺は――
順番に、置いていく。
「有り得ねえ! オリハルコンとか!」
ヴィーベさんが――
叫ぶ。
最後に――
アダマンタイトを。
「うぎゃあ……アダマンタイトまで……」
ヴィーベさんが――
言う。
暫く――
固まる、ヴィーベさんとリニさん。
先に――
動き出したのは、リニさん。
「ごめんねデルク。これは仕舞っておいた方がいいわ。落ち着いたら……買取するわ。それよりミスリルね。支払いはカードでいいかしら?」
リニさんが――
言う。
「あ、はいそれでお願いします。それと少しでいいので、現金も欲しいのですが」
俺は――
答える。
「ああそうね、カードだけではね……」
リニさんが――
言う。
「そう言うと思って持ってきたぜ金貨と銀貨!」
ヴィーベさんが――
言う。
どうやら――
ヴィーベさんは、さっき出て行って――
お金まで、持ってきてくれたよう。
金貨2枚に――
銀貨30枚。
「後はカードでいいよな? つうかこれもう一生遊んで暮らせられるんじゃねえか?」
ヴィーベさんが――
言う。
どうやら――
インゴット1本、金貨10枚で――
買い取ってくれるよう。
なので――
金貨1000枚の、収入。
一寸――
金銭感覚が、狂いそう。
ミスリル――
軽い。
100キロ――
出した。
テーブルと――
床に、置いた。
鑑定――
できた。
本物――
ミスリルだ。
伝説級――
3種類、出した。
アダマンタイト――
オリハルコン。
ヒヒイロカネ――
全部、ある。
鑑定盤――
高性能、持ってきた。
鑑定――
できた。
本物――
全部、本物。
2人――
固まった。
仕舞っておく――
方がいい。
落ち着いたら――
買い取る。
ミスリル――
カードで、支払い。
現金も――
少し、欲しい。
金貨と銀貨――
持ってきてくれた。
金貨2枚――
銀貨30枚。
インゴット1本――
金貨10枚。
100本――
金貨1000枚。
一生――
遊んで暮らせる。
金銭感覚――
狂いそう。
でも――
嬉しい。
当座の資金――
確保できた。
宿――
借りられる。
2人――
助けてくれた。
ありがとう――
本当に、ありがとう。
俺は――
そう思った。
伝説級の素材――
持っている。
でも――
今は、仕舞っておく。
落ち着いたら――
買い取ってもらう。




