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 噛み合わない想いをたどった“つながり”は、だけど一つ、つながって輪になった。

 最初のあの子は、欲していた、もしくは、取り戻すことを恐れていた、その記憶を取り戻して、どんな想いでいるだろう? あんなにも簡単なことだったと、拍子抜けしているだろうか? それとも、やっぱり未来を恐れているだろうか? もうちょっと見ていたい気もするけど……、まあ、あまり深入りしすぎるのも無粋かな。

 ――そういうボクは、誰かって? なに、ただのしがないオブザーバ……そうだな、なんなら、そこらへんにいる『妖精』みたいなものとでも思ってくれたら良いよ。でもそんなのは、どうでもいいことさ。

 二つの想いが一つに報われたことで、きっともう、決して噛み合うことのない想いも生まれた。でも、それがなんだ? 報われなくたって、純粋な想いは美しい。だからそれは、辛くても、決して否定はしなくていい。

 報われた想いも、それは始まりでしかなくて、想いは形を変えるから、その先に幸せばかりがあるわけじゃないかも知れない。

 報われなかった想いだって、それを否定しなければ、人の“つながり”は(本人が自覚するしないに関わらず)四方八方に伸びているから、その先のどこかで、新しい想いが生まれ、そして報われるかも知れない。

 でも、いいんだ。悪意のない、ただ誰かを大切に思う気持ちは、それだけでいい。その先のことは、おまけみたいなもの。少なくとも、彼女たちのような“つながり”を持たないボクらのような存在から見れば、誰かを想う、そのとても美しく尊い気持ちは、どんなに美しい宝石よりも、価値あるものだ。

 悩んだって、苦しんだって、それが邪な思いに穢されなければ、その美しさは失われたりはしない。だから、良いんだよ。たとえどんなに辛くたって、その想いを否定しなくても。もちろん、苦しみなんて無いなら、それに越したことはない。その想いを美しいまま、受け容れたら良いさ。

 こんなボクの言葉なんて、信じられないかな?

 だったら、信じなくたって良いさ。もちろん、信じて、すこしでも楽になるなら、それも良い。君が自分で選ぶなら、それは等しく尊い決断だ。

 いや、選ばなくったって、それも良い。君たちは運命を、いつだって自分で選んで掴み取れるわけじゃないって、ボクは知ってる。だから、ただそこにある現実に、受け容れても良いし、立ち向かっても良いし、流されたって良い。

 ただひとつ、その時の辛さに負けて、すべてを諦めることだけは、しないでほしい。

 だって、今回はこんな形で一つの想いが報われたけど、別の“つながり”を辿れば、別の結末が待っていただろう。

 辛くたって、苦しくたって、絶望に思えたって、踏ん張って別のつながりを引き寄せれば良いのさ。

 ――実はね。今回、想いが報われなかった子たちも、やがて新しい、大切な想いに出逢うんだ。そのことを、ボクは知ってる。だから、騙されたと思って、ボクの言葉を、ちょっとで良い、信じてみないかい?

 すべてを諦めない――言い換えれば、今を諦めたとしても、未来を信じてみるってこと。それさえあれば、きっといつか、もっと大きな幸せだって手に入れられる(こともある)、そのことを、忘れないで……も良いし、まあ、忘れちゃっても、良いさ。それが君の美しい選択なら、僕らはきっとそれも尊重するからさ。



 最後までご覧いただき、ありがとうございました。


 この、最後の部に関しては、蛇足かなぁ? という気持ちもあるのですが、まあ、『他の子たち』も不幸ではないと、それだけ伝われば、ヨシ! です。

 そのあたりに限らず、この作品の感想や評価などいただけると嬉しいですし、いいねだけでもいただけると筆者はとても喜びます。

 もちろん、他の作品についても同様ですし、Twitterなどへのリアクションなども、それが批判や苦言であっても、今後の糧にさせていただきますので、気が向いたら、お気軽に宜しくお願いいたします。

 それでは、また次の機会がございましたら、その時も見てやっていただければ幸いです。

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