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地下アイドル殺人事件

作者: ロック

雇用されたくないという強い意志から実質便利屋のような形で、開業した探偵事務所に所属するジュンは、SNS上で知り合った少女が地下アイドルである「らぶぽあぴゅあーず」のメンバーだと聞き、彼女と会うために、彼は、ライブに来ていた。


アイドル加入前から、ジュンは、彼女と交友関係を築いており、彼女が事務所からスカウトされたということを聞く。

しかし、アイドルの実情というのは、過酷なもので、手取りの給料38000円からレッスン料や衣服、交通費は自腹等、労働基準監督署も唖然とするほどの労働環境にジュンは、何度も彼女にアイドルを辞めることを勧めた。


しかし、彼女は一流アイドルになるのが夢らしく、一メンバーとして、ここで頑張りたいという思いから今日もパフォーマンスをしている。


そして、激しいダンスのステップを踏むと、メンバーの1人であるぴょんぴょんの頭上に照明が落下し、頭蓋骨含む頭部は、ぐちゃぐちゃに破壊され、眼球がステージの上を転がった。


ライブは中止となり、メンバーの中には吐き出す子もいた。

ジュン以外のファンはすぐに会場を去り、ジュンとスタッフとその後駆けつけた警察によって、捜査が行われた。


当初こそ、部外者扱いされたジュンだったか、警察署と連携を図り事件の解決に導いたという実績があったジュンは現場に同席していた。


ジュンは刑事に言った。

「照明って本来、ライブ会場は同一のものが使われてるはずでしょ?

けど、落下した照明はメーカーが違うし、他の照明と多少形状が異なる。

あー、照明1つ外してもらえません?」とジュンはスタッフに言うと照明を外してもらった。


「やっぱり、この照明明らかに重いよ」

ジュンは殺害に使われたであろう照明を持ち上げた。

「そして、本来あった照明は、頭部に当たっても、怪我で済むぐらいには軽い。

それになんであんなに不安定な状態で、ライブを開始したのか」


刑事は、スタッフの方を見た。


スタッフは首を横に振った。

「ぼぼぼくが犯人だと疑うんですか!」

「ああ、お前以外に考えられない」

「だとしたら、僕には、どんな動機があるんですか!」

ジュンが横から口を挟んだ。

「多分・・・スタッフさんじゃないっすよ」

「えっ」ジュンは警備員に尋ねた。

「警備員の方は、ちゃんと巡回したんですか?」

「ええ・・・ライブ開始2時間前にチェックをして不審者がいなかったことを確認しました。」

「じゃあ…多分内部による犯行の可能性が高いんじゃないんすかねぇ…」

刑事はジュンの方を向いた

「犯人はこの中にいるというのかね」

「多分・・・いるんじゃないっすかね?」


メンバーの

まりん、もえか、ノエル、るい、そしてジュンと仲が良かった、らぶぽあぴゅあーずのリーダーである、りん。

照明やライブ会場のスタッフの青嶋、武井、五条


この中に犯人はいるのだろうか。

ジュンは長い髪をかきはじめ、「ライブ会場に喫煙所はありますか?」と尋ねた。

刑事は溜息を吐きながら「またショートピースか!!!」と。

ジュンは「ドクターペッパーも補給してくる」と喫煙所に向かった。


「待って私も」とりんが、ジュンについていった。


ライブ会場はライブハウスの地下1階にあり、喫煙スペースは、1階にあった。

ぷかぷかとタバコを吹かし、りんは、ジュンに言う。

「私怖い」

「まぁ、大丈夫だって」


15分後、タバコを吹かし終えたジュンは、捜査を開始する。

「はじめましょか?」

とジュンが述べると、メンバーの1人であるノエルが突然吐き出した。

「ああ・・・あとでにしましょうか」とジュンは言った。

「それもそうだな」


ジュンと刑事、スタッフ、そしてメンバー達は、錯乱状態にある精神を落ち着けるために一旦ライブハウスの3階にある休憩スペースに入った。


休憩室の中には、簡易的なタオルケットやベッドがあり、いつでも横になれる状態にあった。

そして、刑事はジュンを連れて、近くの喫煙のできる喫茶店で、セブンスターを吸った

「犯人は誰なんだ」

「目星は付いてますよ。

だけど・・・」


喫茶店から戻ると、第二の殺人が起きていた。


ライブハウスの2階でノエルの死体が発見された。

首が吊られている状態の死体は、まだ温もりがある。

「他殺だな・・・」とジュンは言った。


「よろしい」

ジュンは、加害者を指さした。

「多分・・・犯人は君ですね。

証明は・・・できますよ」指さした先にりんの姿があった。

「なんで、なんで私なの!?」


「りんちゃん、多分・・・ライブの直前に1人で、会場に行って設備を確認したよね…」

「うん」

「その時、多分照明のネジを付け替えたと思うんだ」

「何!?」

「それと、恐らく取り替え用の照明の段ボールの中にこの重たい照明をつけたはず。

じゃないと・・・トイレに20分もかからないよね」


「・・・」


「そして、あのダンスの振りもりんちゃん、君が考案したフリで、全てあの照明をぴょんぴょんの頭上に落とす計画があったわけだ。


そして、ノエルに至っては・・・スカーフで絞殺した後に、首をくくり、自殺に見せかけた。

君の、そのスカーフ見せてみなよ。


きっと、他メンバーのスカーフと形状が違うから・・・」


「私が・・・」


ジュンは、りんに同情の眼差しを向けた。

「・・・・」

りんは、ゆっくり動機を話し始めた。

「私・・・彼氏がいたの。

名前は青木テツ・・・、でもテツはエンターテイナーにすぎないアイドルに本気で恋心を抱いた。つまり、浮気よ・・・。

だから…私悔しくて…、私だけをみて欲しくて・・・だから私がアイドルになって、

アイドルを無差別に殺してやろう!

そう思ったのよ…」


ジュンは、頭をモジャモジャとかいて、その場を後にした。

りんは、その場で泣いた。そして近くにいた警官に連れて行かれた。


事件が終わり、ジュンは探偵事務所に戻る。

そして、オスカーピーターソン・トリオのレコードをかけた。

そして、椅子に深く腰をかけ、ゆっくりと目を瞑った。

机はジュンの涙で濡れていた。


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