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パーソライト

作者: 尚文産商堂

魔術粒子を魔族が体内に取り込むと、それは丹田と呼ばれる臓器へとためられる。

5つある魔術粒子のうち、何が最もためやすいかによって、その人の魔術の得手不得手が決定される。

魔族というのは、魔術師を筆頭とする者らの総称だ。

魔術粒子は、魔術を行うために必要な素粒子で、一定の偏りによって存在している。


魔族は、全人口に比して約2~4パーセントほどしかおらず、あとの大多数は一般人と呼ばれる、魔術を使うことができない人らである。

彼らには魔族と違い、丹田がない。

これが何を意味するかというと、体内に魔術粒子が入ったとしても、ためることができないということだ。

そのため、通常であれば、体内に魔術粒子が入ったとしても、排泄されるか、あるいは髪の毛に蓄積されて自然と無くなっていく。

しかし、何かの拍子でそれが結晶化することがある。

これをパーソライトという。

なお、結晶化自身は魔族であってもありうるため、パーソライトのことを和名では丹田結石と呼ぶこともある。


希少性が高く、太古の昔から魔族においては貴重な魔術粒子の供給源として、一般人には宝石として珍重されてきた。

古代では、煎じて飲むと万病の薬になると信じられており、皇帝らもそれを信じていたとされる。

数千万人に一人とも言われるほどの低確率で発生するため、価格は天井知らずだ。

そのため、1グラム単位ではなく、通常は1ミリグラム単位での販売がされる。

また、販売も国が指定している公設市場でなければならず、国際条約によって、全世界で活動している販売業者は世界パーソライト協会のみとなっている。

なお、国内の拠点は、日本パーソライト協会であり、本部を大阪府手野市に、総支部を東京においている。

しかし、裏市場で売買されることも少なくなく、暴力団の有力な資金源と言われている。

1キログラムで数億円から、上質になると兆円の単位で売り買いされるという噂がある。


昔からこれほどの貴重なものであれば、量産したくなるというのが世の常である。

しかし、人体でなければ作ることができず、また、どうしてできるのかすら解明されていない。

現状、量産することが不可能であり、そのために各国の研究機関はしのぎを削っている。

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