第65話四天王3
「ハッ!」
男は何もない空間を斬った。何かの型のように正確に何度も・・・
「・・・?」
僕は剣に魔力を込めて、鋭い糸を作った。
〝九撃〟
ガキィィンと甲高い金属音が辺り一面に鳴り響びく。
「やっぱりか・・・」
男はその空間その物を斬っていたのだ。空間を斬れば、その剣撃はしばらく残る。
それを全方向に放てば本人は動けないが、こっちからも迂闊に攻撃が出来ない。
まさに攻撃は最大の防御なりと言う言葉を形にしたような業だった。
「ほう・・・こんなに早く俺の業が看破されたのは初めてだぞ? 大体は最初にほんのちょっと挑発しただけで突っ込んで来るんだがな。はぁ・・・残念だ」
男は剣をぶらぶらとさせながら詰まらなそうに言った。
「そうか? 僕は楽しいぞ?」
僕はそう言いながら。魔力を通し風に流されるほど細く鋭い糸を何本も作った。
男にばれないように風をおこした。男に糸が吸い込まれていく。
「なにっ!・・・なんだ? 全く痛くないぞ? まあ、俺に攻撃を与えられたのは・・・ガフッ!?」
「痛くなかったらそれ以外の意味を考えろよ・・・」
僕は糸を男の体の体内に侵入させ、心臓に絡み付かせ粉々に引き潰した。
「・・・お前は・・・何者?・・・俺に・・・攻撃を、当てる・・・人、すら・・・居な、かったのに・・・」
「それはお前が今まで戦って来た人は皆弱かっただけだろ」
最後の力を振り絞り、大量の吐血をしながら話した言葉に僕は答えながら、リン達の元へ戻った。
「じゃあ出発するか?」
「お疲れ~そうだね!出発しよう!」
「うふふふふ。面白かったですよ!お疲れ様です! この周辺に町や村は無いので次は何処に行きましょうか?」
「この大陸に国ってもう無くないか?」
「いえ、最後に1つ東の方に国があったはずです。名前は・・・忘れました。すみません!」
「その国の特徴は?」
「それが・・・全く無いんですよ・・・逆に特徴がないのが特徴みたいな感じです。よく国が成り立ってるな~と思うくらいの場所ですよ?確か」
「そうか・・・まあ、取りあえず行ってみるか」
ということで、僕達は東の方向に向かっていった。
もうカイトがなんか怖いです……ちょっとどころではなくエグいですね。
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昨日「この一瞬の幸せの為に」と言う短編を投稿しました。
ほぼノリで作った小説ですが、是非そちらの方も読んでいただき、感想やご指摘、ブックマークや評価等良ければお願いします!
この作品のジャンルは全く違いますが、完結してるほうが感想が書きやすいと聞いたので是非感想お願いします!
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