第64話四天王2
時に人々の暮らしを助け
時に人々を絶望の淵に追い詰める
紅き焔よ!
我敵に紅き焔の鉄槌を下せ!
〝紅き終焉の鉄槌〟
四天王の一人の落ち着いた雰囲気の持つ男は、名前は仰々しいがそれほど威力の無い魔術を唱えた。
「ふーん?炎には炎で返すよ」
〝終焉の太陽〟
「・・・なっ!!」
男の元に太陽が落ちた。多分全て溶けて死体すら残らないだろう。
「くそっ! 良くも俺たちの仲間を2人も殺しやがったな!」
両手両足に鉄で出来た爪を着けている頭の悪そうな少年が、物凄い形相で叫び、サヤの攻撃に慣れてないと瞬間移動したんじゃないかと錯覚するのではないかと思う位のスピードでこっちへ向かってきた。
「スピードはそこそこ速いが、力を入れすぎてて隙が多すぎるぞ?」
僕は少年の弱点を指摘しながら、爪を全部砕いた。
少年は驚いたのか目を見開く。
僕は「だから隙が多すぎるぞ?」と言いながら刀で心臓の辺りを貫いた。
「・・・何者?」
「そうだな・・・言うなれば、世界を守ろうとしている魔王かな?」
「・・・そう・・・倒す」
四天王の中で唯一の女性は鞘から剣を抜き、戦闘体制に入った。先が鋭く尖っている剣はレイピアだろうか?
少女はそのまま歩いてこっちに向かい、居合に入った瞬間、斜めに3回ずつバツの形になるように攻撃してきた。
僕は刀で少しレイピアを弾き軌道を逸らしたり、受け流したりしてやり過ごした。
「・・・凄い」
「うーん・・・武器が違うから同じ攻撃が出来ないからな・・・まあ、しょうがないか」
僕の方はZの形になるように斬った。
少女は最初は受け流せた様だが、2発目、3発目で攻撃を受けてしまい、肩から斜めにと、腰から上下にと切断してしまった。
「あれ?もうみんな殺られちまったのか・・・まあ、俺はあの4人とは少々違うと思うがな?」
四天王の中では一番年が上であろう男性は、亡くなった仲間達を一瞥しながら不敵に嗤ったのだった。
カイトが強すぎて戦闘になってないですね……でも次は戦闘になってくれるはずです!きっと!
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