第63話壊れた勇者
何故こうなったです?
「あはは。戦うところ見たこともないリンちゃんにも負けるなんて・・・ギリギリまで寝てたり遊んでたりしてたのに・・・何でこんなに理不尽なの? 可笑しいよね? 一回こんな世界滅びちゃえば良いのに・・・」
「・・・大丈夫か? これ」
「でも仲間にはなってくれると思うし大丈夫じゃ無いかな?」
「・・・じゃあ仲間にしてくるよ」
「頑張って~!」
僕は乾いた笑みを浮かべ、何も無いところを見つめながらぶつぶつと何かを呟いているサヤの所へ近づいて行った。
「本当に世界を滅ぼしたいか?」
「うん・・・一回壊してから良い世界を造り治すんだ!」
「・・・じゃあ予定通り仲間になって世界を守るために滅ぼそう」
「うん!あははははは!これでこの世界を完璧な世界に出来る!あはははははー!」
うん、少し頭が冷えるまで放置しておこう・・・
◆◆◆
「落ち着いたか?」
「はい! 落ち着きました!私はこれから世界を滅ぼすために何処までも貴殿方に着いていきます!」
サヤは自分の胸に拳を当てながら言った。確か〝心臓を捧げる〟と言う意味だったと思う。
・・・やっぱもう無理かも知れないな、こいつ
「所でそろそろ出発しませんか?」
「・・・どうする? リン」
「まあ、ここに居てもすること無いしね~」
「じゃあ行くか」
「では御二人とも手を握って下さい!」
「どうしてだ?」
「御二人がチャカに居る時間まで戻します」
僕達はサヤの手を握った。
瞬間視界が歪んだ。目を開けてみると、よく分かんない歪んだ空間を進んでいた。
出口を通りすぎると、今度は逆方向に歪んでいく。
目を開けると、僕達はチャカに居た。
「では早速チャカをぶっ壊しましょう!」
物凄く嬉しそうに物騒な事を言うサヤには、最早さっきまでの面影は全くない。
「・・・じゃあ早速やるぞ?」
『消失魔法:吸収〝網〟吸収後、強制崩壊』
チャカは、エリンと同じように呆気なく崩壊していった。
「ふははははは! 街が! 街が壊れて行く! 壊れろ! 壊れろ! あはははは!」
「・・・こいつどうしよう?」
「何でこうなっちゃったのかな?」
「頑張ったのに僕は兎も角リンにも負けたからだろ」
「それだけ?」
「違うのか?」
「うんうん。それだけでこうなっちゃう人って居るんだな~って」
「サヤはプライド高そうだからな」
「まあそうだね~!」
僕達はサヤを無理矢理戻してから次の町へ移動した。
・・・何故こうなってしまったのでしょう?
最初は普通に仲間になって冒険していく予定だったのですが・・・
最初に決めた最終回からどんどんかけ離れていきますね・・・まあ、それはそれで面白いので良いのですが
ここから終わりに向かって行こうかと思ってます。10万文字行くか分かりませんが・・・
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