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 2ヵ月後


 琢弥は自宅を中心に街の4分の1(Aエリア)を

 探検し終わった。

 だが、別段、変わった所はない。

 琢弥以外の生物がまるで感じられないこと以外は……


 そんな世界に琢弥は飽きがきていた。


 『死のうかな?……』


 そんな考えた頭を過ぎり、琢弥がふと、護身用のナイフで

 自分の手首を切ろうとしたその時。


 「ダメだよ! 何があっても生きなきゃ!……」


 幼馴染みの沙織にそう叱られたようで琢弥は


 「俺は何をしているんだ!」

 

 思い直し、今、手首を切ろうとしたナイフを仕舞った。


 翌日から琢弥は再び、街の探検を再開した。


 琢弥は今度は自分の自宅の南側を探索することにした。

 南側は学校や役所など、公共施設が多く集まっている

 場所のはずだ。

 思った通り、南側は琢弥が暮らしていた街と同じように

 多くの公共施設が建っていた。


 『あれ? 何か、おかしいぞ?……』


 琢弥は立ち並ぶ公共施設を見ながら、少し違和感を感じた。

 琢弥が暮らしていた街の学校があった場所には

 図書館が建っていた。

 他の場所も同様に少し場所が違っていた。


 『ここは俺が住んでいた街じゃないのか?……』


 琢弥は少しずつ、今、自分がいる街を怪しみ出した。


 『もしも、ここが俺が住んでいた街じゃないとすると

 ここは一体、何処なんだ? どうして、俺はここに居るんだ?』


 琢弥は一人で色々と考えたが答えが出るはずもなかった。


 『とりあえずは今、俺がいる街のことを把握することだ!』


 そう考えた琢弥は街の探索を再開した。


 半年後。琢弥は街全体を探索し終わった。


 やはり、琢弥が住んでいた街とは少し違っている場所がある。

 人は街には誰一人としていない。

 街の東西南北に別の所へと続く大きな道路が通っている。

 その道路には数台の車が止まっている。

 キーを回せば、エンジンは動く。

 そして、半年もかけて、琢弥がわかったのはもう一つ……


 夜(深夜)になると琢弥しかいないはずの

 街の何処からか不気味な呻き声のような声が

 聴こえるのだ。

 明らかに人ではない。獣に近い声だ。


 『一体、あの声は何モノなんだろうか?……』


 琢弥は夜(深夜)に聴こえる声の正体が気になって、

 しょうがなかった。

 だが、琢弥にはその声の正体を知る勇気はなかった。


 『さて、これからどうするかな?……』


 街の探索を終えた琢弥はこれからどうするかを

 悩んでいた。


 「北側でも探索してみるか?……」


 琢弥は街の更に北側を探索してみることにした。


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