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 琢弥は1階に由希を一人残し、2階へと上がった。

 2階も1階同様に不気味なくらいに静まり返っている。

 琢弥は沸き上がってくる恐怖を必死で抑えながら、

 2階の部屋の探察を開始し始めた。


 琢弥の幼馴染みの沙織の部屋や両親の寝室は

 あったのだが、琢弥の探している沙織の父親の部屋は

 中々、見付からなかった。


 『ここで最後だ!』


 琢弥が最後の部屋のドアを開けるとそこは本棚いっぱいに

 難しい科学の本などがある沙織の父親の書斎だった。


 『ここだ!……』


 琢弥は何か手掛かりがないか、書斎内を探したが

 琢弥には到底、理解できない難しい科学の本ばかりが

 あるだけだった。


 『やはりダメか……』


 琢弥が諦め、1階の由希のもとへと戻ろうとしたその時……

 書斎の机の上に置かれていた数冊の日記が床に落ちた。


 『なんだ? これ?……』

 

 琢弥が床に落ちた日記の一つを拾い上げ、ペラペラと

 ページを捲るとそれは沙織の父親が書いた日記だった。



 2015年 5月10日


 住んでいる街の北側の山に隕石が落ちた。

 私はすぐに家を飛び出し、山に向かった。

 そこにはまだ原型を留め、マグマのように真っ赤に

 熱を帯びている隕石があった。

 『これで宇宙の生物のことがわかるかもしれない?……』

 私は胸を踊らせ、その隕石を私の研究施設へと

 持ち込んだ。



 5月11日


 私は早速、隕石の研究に取り掛かった。

 電子顕微鏡などを使い、隕石を調べると

 隕石にはミジンコのような未知の生物がいた。

 私はその未知の生物を”イブ”と名づけ、

 更なる研究をした。


 

 5月20日


 私はその未知の生物”イブ”を研究していくうちに

 そのイブは他の生物に寄生し、その生物を支配しながら

 その生物から栄養などを吸収し、カニなどのように

 脱皮し、成長をすることがわかった。

 しかも、イブは吸収した生物の能力などを

 自分のモノにして、進化していくようだ。

 『これは厄介だな~……』


 琢弥が更に日記の読み進めようとしたその時、

 1階の方から由希の悲鳴が聞こえてきた。


 『な、なんだ?……』


 琢弥は床に落ちている沙織の父親の日記を数冊、

 拾うと悲鳴が聴こえた由希のもとへと向かった。


 そこには由希の目の前にスリッパくらいある

 ゴキブリが今にも由希に襲いかかろうとしていた。

 

 『なんだ? あれは?…… スリッパか?……』


 琢弥は由希に襲いかかろうとしている

 大きなゴキブリを始め、スリッパと見間違っていた。

 だが、すぐにそれが大きなゴキブリだと

 琢弥は気が付き、由希に助けに入った。

 

 

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