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安部邸に一足戻ってきた私達は、父の仕事部屋へと向かった。
蔵へはある程度年代を絞ってからの方が調べやすいだろう。
執務室に呼ばれたのは、情報源の蒼月と、蒼月の隣には銀の瞳と白銀の髪を後ろで一つにまとめ、左耳にタッセルのついた耳飾りをし、シャツにピッタリとしたズボンを履いている人物は先代の白虎、琥珀の父上である‘白瑛’。
顔は琥珀をいい感じに歳を取らせた印象だ。
「白虎、青龍。私に‘玉依姫’の件でいうことはあるだろう?これは、皐月の婚姻にも関わってくるから事細かに教えてくれると、非常に助かるんだが?」
普段あまり表情を変えない人物が、にっこり笑うと迫力あるな。
父の隣に座って感想を漏らす。
聞かれるまでは何も喋らないと決めて、4人分の茶菓子を準備をして、3人をよそに黙々と茶菓子を食べている。
「成親、落ち着け?な?俺だって、姫さんがどちらか選択した後にでも伝えればいいかなと思ってたし。何より、ほぼ旦那確定している青龍が説明していると思っていたんだが!?」
「選択に関しては、タイミングがあったので教えました。が、玉依姫の婚姻については私も知りません。あなたと奥方が婚姻前すごく揉めて、誰も近寄れる雰囲気じゃなかったじゃないですか!」
神将とガチで喧嘩できる父様もすごいねぇ~。と感心しつつお茶を飲む。
「で?どちらが詳細を知っている?」
「お、俺だ!」
勢いよく手を上げたのは、琥珀のお父様。
まぁ当事者だしよく知っているだろう。
「俺の嫁さんの婚約者は、継承権は一番下の8番目の親王だったが、武家の方からも縁談があったとは言っていた。婚約者の筆頭だった親王と婚姻をして子供を4人位産んで、俺のところに嫁いできた。」
「奥方は、天皇家に嫁がれたのか?それとも天皇家がうちに婿入りしたのか?」
腕を組んでどうだったかな?と、少し考えて、思い出したように指を鳴らした。
「婿取った!嫁さん、妹が2人いて1人当時の皇太子に嫁いだからだったから、婿入りだった。」
「8番目であれば、婿入りするでしょうね。でも春仁さまは継承権2位ですよ?いくら弟君が2人いるからと言って、婿入りはあまりよろしく無いような気がします。」
結局解決策には至らなかったが、婿入りが濃厚だということだ。
別に私が嫁いで、安倍家の仕事をしてもいいのだけれど・・・・。実際問題どうなんだろう?
それか私の次の代が決まるまでの12~16年間は仕事を減らしてもらうとか?
それを決めるのは伯父様なので、春仁さまとの相談だろう。
表面上としては、私が嫁ぐ形になるのかな?
と思いつつなんとかなるだろう。
蔵にその年代の玉依姫の婚姻に関しての資料を探し、母さま迎えに行くついでに伯父様達に報告をすることにした。
そしたら、案外すんなりと嫁いで安倍家の仕事をすること、生まれた子供達は才能次第で成人したら両家を選択してもらう事で落ち着いた。
安倍家当主は生まれ持った力次第になるので、生まれたらすぐに分かるだろう。
ある程度大枠さえ決まってしまえば、なんとかなるだろうという事となり、両親の話が終わるまで、春仁さまとお茶をして現世での交流をしてきたら良いと言われ、素直に了承した。




