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陰陽師と結ばれた縁  作者: サクサク
終わりと始まり
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3

正直春仁さまは何かいいタゲだったけれど、陰陽寮までついてこられては色々と説明がめんどくさい。

春宮妃がなぜ鎮魂をする必要があるのだとか。

姫君はそのようなことをする必要がないだとか。

なので、人目になるべくつかず陰陽頭に会う必要がある。

陰陽寮の屋根に一度着地してもらうと中の様子を蒼月に見てきてもらう。

今居るのは、章平さまと陰陽頭、先日イチャモンを付けてきた陰陽生だという。

どうしたものか。

蒼月だけに頼むのもありだけれど、誰が取り仕切るのかが問題に出るだろうから私も行った方がいいだろう。

うーんと悩んでいると、敦成さまが陰陽寮にやって来るのが見えたので、一度下に降りた。


「敦成さま。」


突然降りてきた私と青龍に驚きつつも安堵の表情を浮かべた敦成さまに首を傾げる。


「春宮妃、宮様をあまり拗ねさせないようにお願いいたします。あまり関わらせたくないと思う、貴方さまのお気持ちも分からなくはありませんが。」

「宮さまはお忙しいから、私で対応できることは致します。」


お手を煩わせるわけにはいかないと暗に言っているのだが、とても複雑そうな表情を敦成さまはされた。

何も間違っていないと思うのだけれど・・・?


〈ひぃさま、間違っているというより、普通は「嫁の心配をするだろう?藤香だって成親の心配をするだろう?〉

〈母さまは心配性ってのもあるけれど・・・・。そうね、私でも父様や兄様たちが危険な時は心配する。〉

〈敦成が言いたいのはそういうことだ。〉

「敦成さまは宮さまのお使いですか?」

「えぇ。春宮妃が滞りなくやるべき事に集中できるよう、主上などに許可は取っておられますよ。あとは、陰陽頭のみです。」

「ありがとうございます。」

「それは是非、宮さまに伝えてください。」


そうですね。とくりと笑った。

そのまま敦成さまと共に陰陽寮に正面から訪ねていく事になった。

ちゃんと顔を隠してくださいね。と、言われてちゃんと檜扇で顔を隠しつつも、室内を見まわす。

いきなり、春宮殿下の側近とその正妃(仮)がきたのだ。

前回絡んできた連中も何も言えないだろう。

敦成さまと一緒に陰陽頭が居る部屋に入室すると、筵座へ案内された。

私は青龍に抱えられたままだったので、入室後床に下ろしてもらい円座に座る。

しばらくして、バタバタと足音が聞こえてきて部屋の前で止まる。

この足音、章平さまだな~。と思っていたら、案の定本人だった。


「失礼致します。陰陽頭お呼びで・・・・・、姫さん?!と、青龍殿。どういう状況でしょうか?!」

「章平さま、お邪魔しております。」

「早く座りなさい。」

「はい!」


陰陽頭に促され、章平さまは私達の近くに腰を下ろした。


「まずこちらを。」


と敦成さまが文を手渡してくれる。

読み終わる頃を目処に、私は頭を下げた。


「先日は急なご要望を汲み取って頂いて、ありがとうございました。」

「頭を上げてください、春宮妃さまに頭を下げていただく必要はございません。私がある協力をしたのは、遠縁の‘時平’からの要望であった為、受けたに過ぎません。」


そうでしたね。

と顔を上げる。


「簡易の鎮魂祭を行うと言うのは?」

「先日のガシャ髑髏の副産物的なものですが、輪廻の環に戻れずにいるもの達を送ってやりたいのです。悪しきモノたちに再び囚われる前に。その為、物理的に火が必要となりますので、木材を分けて頂けましたら。」

「春宮妃さまが行うのですか?」

「えぇ。私の魂とそのモノの魂が引き付けられておりますので、私が最適かと。」

「陰陽寮のモノを付けさせてもよろしいでしょうか?」

「それは構いませんが、私に随行しているモノを視える者が好ましいのですが。」

「それは、そちらの青龍殿が見える者と解釈してもよろしいでしょうか?」

「お話が早くて助かります。見えた方が、真実がわかりますから。」


にっこりと微笑み、見えない者など必要ないと私は簡単に言っている。

正直、陰陽寮でどのくらいの人間が見えているのだろうか?

先日の者達をみても正直疑問を抱いている。

安倍一族でも得意不得意があるから仕方がない部分ではあるのだが・・・・。


「では、私は準備がありますので、あの者を捕らえている前庭に牛二つ時(正午)に。」

「承りました。」

「よろしくお願いいたします。陰陽頭と章平さまは余裕かと思いますが。あの神将達が本気で怒った時の神気って、なんとなくお分かりでしょうか?」

「・・・・・はい。何度か・・・・。」

「あれで、気を失わないだろうと思われている方でしたら大丈夫です。私、同業者には身内以外にとても厳しいらしいので。あぁ、特に先日の勘違い3人組は速攻で気を失うかと思いますので、除外でお願い致します。逆に鈍すぎて、平気かも知れませんが。」


んふふふ。と笑みをこぼしたところで‘禊’をする為、梨壺に戻る事にした。

章平さま曰く、目が笑っていなかったところ、ビビられた。

章平さまは身内ですから、私はかなり甘いですよ?

と付け加えはしたが、果たして信じてもらえたかどうかは謎な所である。

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