5
「っつー!!」
暴れる瘴気と、飛び散る石に傷を増やすものの、さらに神力を増加しありったけの力を込めて破壊する。
それ絵を朱桜、琥珀、蒼月、そして章平さまが広がら無いように結界をはり、都度昇華してくれている。
絢音の中の歪な力の源は、この赤黒く光る石。
元々持っていた力に加え、これでチアらを増長させていた。
完全に石が砕けるというか、何か残るわけでもなく跡形も無くなった。
禍々しいモノを感じなくなり、絢音の上から立ち上がる。
「悪いけれど、彼止血して、治療して頂戴。聞きたい事は山ほどあるけれど、術がかかっていたわね。」
神の刀で刺したので傷はあるものの、死ぬようなことにはならないが、しばらくは目を覚まさないだろう。
「章平さま、動けます?」
「もちろん。」
「でしたら、残り2人で五箇所ずつ。澱みを消したらひとまず大丈夫です。あとは、陰陽頭にお願いして祝詞をあげてもらいましょう。朱雀、章平さまについて、手伝って。白虎は晴明さまに報告を。青龍は私と一緒に片付けを。終わったら、ひとまず清涼殿へ集合でお願いね。」
「姫さんは大丈夫か?」
「大丈夫です。お気遣いありがとう。2人でやれば一瞬ですからすぐに終わらせましょう。」
そう話した後、右回りと左回りで別れた私たちは埋められた瘴気を壊す為に動き出した。
大内裏を反時計回りで、超特急に回り清涼殿に着いた頃には、陽が傾きかけていた。
「・・・さすがに疲れた・・・・。」
グテっとしたいところを、過労時で繫止め時計回りで回って来た章平さまと合流する。
お互い、さほど傷は無いものの、それでも私は今更ながら自身の傷の多さに気がつく。
通りで回っている時から蒼月の機嫌がすこぶる悪いわけだ。
「章平さま、ありがとうございます。助かりました。」
「いや、俺はそこまで何かをやったわけでは無いけど、朱雀殿が容赦なくて・・・・。」
「そこは、私が原因な気がしますので、ご迷惑をお掛けいたしました。」
と、謝罪をする。
これは確実にお説教コースだなぁ。
内心愚痴る。
「白虎の報告だと、清涼殿には主上と宮さまと晴明さまだけが戻ってきているようですので、上がりましょうか。」
簡単に砂埃を落とし、髪の毛も綺麗に整える。
着替えたい所ではあるが、束帯の半分は返り血、半分は自分の血。
冷静に考えると、私はどこぞの殺人言の場でも行ってきたのかという、出立ちである。
章平さまも、出血に関しては少ないものの、束帯の破れなどもある。
〈蒼月、着替えるという選択肢は、今ないよね?〉
〈玄武にひん剥かれて、泣かされたいのであれば、ある。〉
〈あ、遠慮します。〉
「姫さん、俺もいいのか?」
「いいも何も協力者な訳で、大丈夫。」
緊張雨した面持ちの章平さまの隣に立つと、清涼殿へと入室する。
室内に入れば、まぁ予想通りの反応が表情を見てわかる。
晴明さまはいつも通りだけれど。
「お待たせ致しました。」
用意された円座に座り頭を下げる。
「時平、此度の状況を教えよ。」
「はい。大内裏に施されていたものは“呪いの壺”をツッ買ったものd、それに伴い妖がおりましたが、私と章平殿の2人で調伏済みでございます。今回の首謀者は捉え、後ほど事情を聞こうかと存じております。普通に捉えていては逃げるでしょうから、配下の者を付けます。大内裏全体に埋められていた壺も全て破壊済みです。後日改めて四角祭を行えばよろしいかと。」
「して、此度の狙いはなんだったのだ?」
「藤の長です。なんとなく事情もわかりますが、一族の問題は一族内で解決すればするように住むければ良いかと。因果応報ですね。」
ふふ、と笑みを浮かべる。




