表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
陰陽師と結ばれた縁  作者: サクサク
はじめまして平安京
18/75

梨壺

私が春宮さま付きの陰陽師になって早1ヶ月。

梨壺の春宮さまのお住まいにて強制的?なのかわからないけれど寝食を共にするようになった。

この時代の皇太子としては、かなりフランクな気がする。

おかげで色々と話す機会があり、お互いのことを知るという意味で非常に助かっている。

今もお仕事をされている隣で、私は晴明様からお借りした本を黙々と読んでいる。

何か用事があるときは、声をかけてくれるようになっている。


なぜか春宮さまは、私が1人で歩き回るのを非常に嫌がるのだ。

主上(父親)に何かを言われたとは、思えない。

もし、主上から私が“女”だと伝えられたのであれば、違った形で一度強制的に安倍邸に戻されるだろう。

その後は安易に想像ができる。


パタパタと鳥の羽音が聞こえてそちらへ向けると、1羽の鳥が室内に入ってきた。

もちろん、これは晴明さまからの式だ。


「晴明からか?」

「はい、今朝私が飛ばした文の返事でしょう。」


私がその鳥に触れれば文に姿を変える。


あれから変なことも起こらず平穏な日々を送っている。

そろそろ安倍邸に戻っていいような気もするがそれを許さないのが春宮さまで、いまだに梨壺にて共同生活を送っている。

そしてあの事件以降、物忌を終えた梅壺の方には非常によくして頂いている。

それはそれで、情報や噂話なども手に入るので非常にありがたい。


「春宮さま、私そろそろ1人で行動をしたいのですが。」

「あれほど方向を間違えるのにか?」

「ぐっ、そこは大丈夫です。神将達もいますし、青龍と玄武がこの時代とても詳しいので問題ございません。セロに春宮さまが一緒だと確認ができないことがあるので、1人で行動をしたいのです!」

「許可できない。」

「理由は何なんですか?知ってます?最近春宮さまはわたしと恋仲だとか言われているんですよ?つまり、男色かと疑われているのです!この1ヶ月で!!」

「好きに言わせておけばいいだろう?」

「よくないから、こうして言っているのです!」


全力でキッパリと否定すれば、春宮様は少し驚いた表情をした。

声を荒げたのは事実だが、司令官にしても驚きすぎだ。


「時平、ちょっといいか?」

「何?青龍。」

「気を乱しすぎだ。」


ヒョイっと私を抱き上げた。


「今主に用事はないのだろう?何か用事があれば、声をかけろ。それまでは主人を休ませる。」


お前の返事など聞かない。

といった空気を放っていた青龍はそのまま私が寝泊まりしている局へと向かってくれた。

青にぃに抱き抱えられて局に来た私はそのままの状態で、青にぃが床に座った。

要は、あおにぃの膝に横座りの状態。

これが女の子の格好であれば問題ないのだろうけど、今は若干違和感があるんだろうな。

と考えてしまう。


「青にぃ、大丈夫?疲れ溜まっている?」

「そんな事はないと思うが。それよりひぃ様の体調はどうだ?」

「うーん、そうだねちょっと力が戻ってから、体も心も思うように動いてくれるからとても楽だと感じているけど、うまく力が発散できていない気がする。」

「あまり力を溜めすぎるのもよろしくないからな。でも何より、珍しく気を張り続けていただろう?外の警護は朱雀と白虎が行っているから、安心して寝ろ。」

「あぁ、だからか。ありがとう。青にぃ。」


そのままコテンと、青にぃの方に頭を預けて目を瞑る。

梨壺での生活を始めて気になったのは妖の多さ。

無害なのはわかっているけれどその気配が気になって、正直寝不足だったりする。

なので、今のこのプチ休憩時間は非常にありがたいし嬉しい。

青にぃの好意に全力で甘えようと思い休息を取らせてもらうことにした。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ