第7話。部屋に引き篭もります!
ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン
気狂いかっ!!もう恐怖しかないわ!!
いいわね、また来るわ!話しがあるのよ!
勇者の称号を貰った以上はね、しっかりと!
魔法関連は学んでもらうわよ!
あーはいはい、属性は分かりますから!
ゲームとか、転◯物のア◯メとかで経験済みですから!
俺は引き篭もり計画を立てた。どう引き篭もろうか……。それは単純な考えだ。
始めに使用人に食事を頼む。お手洗いも単純だ。
人が居ない時にお手洗いを済ませる。
待てよ?しばしば魔法とかで「姿を隠す」魔法もあるじゃないのか?
確か、よく職の盗賊スキルで見かけるなぁ。
あのスキル……今になって「神スキル」じゃん!
俺はとにかく「引き篭もり作戦」を練る。
ときのり廊下から足音が聞こえてくる。
ヒールの足音だ……何度、何度、何度。
そして……扉からは……ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンの連続。
いや……これ……もう恐怖しかないわ!!
ホラーかっ!!怖いわ!余計、引き篭もりなるわ!
駄目だ!持っていかれるな!終わるぞ!
ひとまずスロンが来るまで辛抱だ!
いっそうの事、逃げるか……。逃げる?
そいえば、この異世界の外はどうなってる?
魔王が居る。つまりは魔物も存在してるのか。
お金も無い。外に出れば確実に死が待ってるな。
「勇者様〜私が悪かったわぁ〜開けてお願い……」
なんだ?その誘うような声は……。
「開けなさいよ!あれから何時間なのよ!」
俺は疑問に思った。魔法が使えるなら壊せよ、と。
軽い気持ちでユリア校長に質問してみた。
「ユリア校長先生、魔法で扉を破壊したらどうですか?」
「それが壊したら「クビ」なのよねぇ〜」
「生徒を危険に晒す事態が駄目なのよねぇ」
何言ってるだ!この校長は既に恐怖を与えてるわ!
「引き篭もりするんで〜気にしないでください〜」
「ちょっと!あなたは勇者なのよ!」
「引き篭もり〜5年間するんで〜宜しくです」
「えっ……5年間も!?やだ……私……30歳だわ」
おぃおぃおぃおぃおぃ!歳を言いやがった!
5年後は30歳――――――!!ビックリだわ!
5年後の先はアラフォーの仲間入りじゃねえか!
はっ!また持っていかれてる!!
落ち着け……落ち着け……!俺!ここは流そう。
「ユリア校長、勇者にはパーティー必要です!」
「あっ!そうね!パーティー候補も探すわね」
「ふふ、しっかりと考えてくれてるのね」
駄目だ……俺が何かを言えば……破滅へと向かう!
このユリア校長は何者なんだよ!普通じゃねぇ!
まてよ、普通に考えてはいけないのか?
ここは「異世界」だからな……。うん、納得。
「ユリア校長先生!と、とにかく任せますね!」
「も〜先生だなんて〜校長で良いわよ……」
この校長に本当に生徒たちが居るのか……?
ただの肩書じゃないだろうな?頭のネジ飛んでるぞ。
「たまには顔を見せなさい、心配するから」
ん?急に態度が変わっただと!?なぜだ……?
「わ、分かりました、ユリア校長先生!」
「ふふ、『校長』だけで……良いわよ♪勇者様」
あ〜あれか「先生」がめちゃくちゃ嬉しいのか。
この……校長……めちゃくちゃ……チ◯ロいぞ!!
こうして、俺の引き篭もり計画が始まった。
次回、第8話。勇者パーティー候補を探します。