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コンビニまでの経路

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「センパイこれどうすればいいか分からないんですけど」


「ん?どれだ」


キャスターのついているオフィスチェアーを滑らせ桜井の横に行きパソコンに目をやる。


あ〜ここか、俺も昔分からなかったことがある。まだ教えてなかったっけ?


「ここはこうするんだよ」


パソコンの前の位置を桜井に横にずれてもらい代わりにわかるように少しゆっくしマウスのカーソルを動かして代わりにやった。


これで次からは大丈夫だろう。でもやっぱりここ前教えたことあるような気がする。


「お〜ありがとうございます!じゃあ次はどうやったら私に惚れてくれるのか教えてください!」


そう言って俺の腕をガッチリと抱きつくようにして掴んでいる。思いのほか力が強い、いや、疲労で力が入らないのか分からないが桜井が腕を離さないと離れられないな、これは


「・・・おい、やり方知ってただろ」


「センパイが休憩もせずにずっと仕事してたので少しでも休憩して欲しいと思いまして」


その気ずかいは普通に嬉しい。パソコンに表示されている時間を見ると22時を回っていた。確かに桜井の言う通り何時間も休憩しないで仕事してたみたいだな、いつもの事だけど。


「そうだな、お腹も空いてきたしコンビニでなんか買ってこようかな」


「コンビニ行くんですか?私も一緒に行きたいです!」


「じゃあ一緒に行くか」


「はい!」


桜井に腕を離してもらいさっきまで作業していたデータを保存しパソコンの電源を落とした。


桜井と一緒に会社から出て歩いて7〜8分程の距離にあるコンビニに歩いて向かう。

あたりは真っ暗ですれ違う人のほとんどはもう仕事が終わっていて絶賛帰宅中の人だろう、多分。


「センパイ今歩いてる人達ってみんな家に向かってるんですよね」


十中八九(じゅっちゅうはっく)そうだろうな」


今日は木曜だし飲みに行く人もあんまりいないだろうし


「桜井も今日は帰れるんだぞ?」


「さっきも言いましたけどセンパイに迫るチャンスなので帰る訳には行きません!」


「仕事の邪魔だけはするなよ?」


「わかってますよ!」


こんな事言ってるけど邪魔はしてこない…と思うけど一応釘を刺しておく。効率よく(すみ)やかに仕事が出来るのになんでこんなブラックなところにいるんだろうといつも思う。他の会社でも重宝させるだろう。


「センパイ恋人ごっこしませんか?」


「なんだそれ?何する気だ」


「やましい事じゃないですよ?ただ腕を組んで密着して歩くだけです!」


桜井の場合やましい事しか考えてないのでは?ただ腕を組んで密着するだけって言うけどそのままなにかしてくるような気がしてならないんだけど。


「あとセンパイの心労(しんろう)(いや)すためにやるんですよ」


「そんな事で癒えたら嬉しいけどな、そんな事しても意味ないと思うぞ」


「でも聞いたことないですか?ハグされたら疲れが癒えるって話」


「・・・そう言われると聞いた事あるような気がする」


小さい時に姉が良く疲れてる俺を見るとギュッと抱きしめて来たけどあれは疲れを癒そうとしてくれてたのか?


「それにです、本来なら今すぐここで抱きしめたいですけど人がいますので邪魔になってしまいます」


「そうだな、とりあえずその抱きしめたいという感情を心の中にずっとしまっておいてくれ」


「それは無理な相談です」


「そうですか」


これはもう何言っても実行する気だな、こうなったら何言っても無駄だ、考えを聞こう。


22時と言ってもここは比較的一通りの多い道だ。確かに今ここで急に桜井に抱きつかれたら邪魔になるし変な注目も浴びるだろう。


「そこで(ひらめ)きました!腕を抱きしめて歩くのとハグするのは同じ効果があると思うんですよ!そして恋人ごっこと名ずけてやる事で恥ずかしさが半減するんです!」


「なるほど、色々気になる事はあるが少しでも疲れが癒えてこの後の仕事の効率が良くなるなら試す価値はあるな」


なんか上手いように言いくるめられた様な気がするけど疲れが取れるならいいか、それに恋人ごっこ、言い方はあれだが確かにそっちの方が恥ずかしさが半減する気もする。


「ではセンパイ、いざ実行です!」


そう言って横を歩いていた桜井が近くに寄ってきて腕に抱きついてきた。ふわっといい匂いが鼻をくすぐる。何故か知らないけど体まで密着させてくる。そのせいで女性特有の柔らかいアレが当たってるけど桜井が気にしてないなら別にいいのか、と言うかこんなに密着するとは言ってたけどこんなにくっつく必要あるのか?…まぁこれで効果が倍増するなら別にいいか、少しでも早く仕事終わらせたいし


「センパイどうですか?私は癒されすぎて力がみなぎってきます!」


「早いな、俺はまだだ、でも少し疲れが取れてきたかも」


「やっぱり私とセンパイの相性は抜群なんですね!本当の恋人になってくれたらもっと凄いことだってさせてあげますよ?いや、させてください!」


「相性がどうかは知らないけど疲れが癒えるならいいかもしれないな、でも仕事に追われてるから辞めておこう」


魅力的な提案って事は分かっている。ただ仕事に支障が出たら意味が無い。と言うか付き合うとか恋人になるとかそう言うのは別に今はいい。桜井にはもっといい人がいるだろうしそれの人が訪れるまで待つか。


「連れないですね〜でも今はこれで十分です!」


そう言ってさっきよりもさらに体を寄せて幸せそうに笑う。傍から見たらきっと恋人同士と思われてるだろうな、と言うかこの笑顔をみたらまずブラック会社で働いてるとはまず思わないだろう。



ウマ娘の沼にハマりました。


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